英国で若者の紙巻きたばこ禁止へ 「政府による生活への介入だ」大モメ必至!

英国のスナク首相(ロイター)

英国が大揺れだ。英下院は16日、2009年1月1日以降に生まれた人が一生、紙巻きたばこを買えなくなる法案を可決した。6月の上院での採択をへて成立する見込み。政府はたばこ関連の死亡者数を減らすことを目的として、2027年までに施行することを目指している。施行されれば、世界で最もたばこ規制が厳しくなる。

リシ・スナク首相が「喫煙のない世代」を作るために主導した「シガレット:ベイプ法案(紙巻きたばこ:電子たばこ法案)」は、383対67の賛成多数で下院を通過した。2009年以降生まれの世代への紙巻きたばこの販売を禁止するもので、所持や喫煙が禁止されるものではないというが、そもそも英国では18歳未満の喫煙は違法とされている。また、27年から紙巻きたばこを購入できる法廷年齢を18歳から毎年1歳ずつ引き上げる。

この法案の可決に英メディアは大騒ぎだ。エクスプレス紙は、リー・アンダーソン下院議員のコメントとして「政府による人々の生活へのさらなる介入への扉が開かれてしまう。次に禁止されるものは何だろうか? チョコレート? 炭酸飲料? ビール? 禁酒法はこれまで一度も機能しておらず、英国で拡大する闇市場を制御するために犯罪組織間の戦争を引き起こす危険がある。英国への不法移民が急増し続けている現在、犯罪組織がこの国に入国する動機をこれ以上提供することはできない」と報じた。

GBニュースは、ジェイコブ・リース=モグ下院議員の言葉として「私たちは違法な薬物を取り締まることはできないのに、その問題の解決に集中する代わりに、なぜ直接危険性の低い依存症も違法にしようとするのでしょうか。もし自分の子供がたばこを吸うか大麻を吸うかのどちらかを選択しなければならないとしたら、私はためらうことなくたばこを選ぶでしょう。長期的な健康への影響は確かにありますが、行動や気分の変化、そして潜在的に深刻な精神疾患にはつながりません」と伝えた。

大モメとなりそうだ。

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