圧巻の好守連発! 韓国で大奮闘! しかしマリノス守護神の表情は晴れず「僕個人の責任。防げた。あの後にいくら止めても…」

横浜F・マリノスは4月17日、アジア・チャンピオンズリーグ(ACL)の準決勝・第1戦で、江坂任が所属する蔚山現代と敵地で対戦。0-1で敗れ、先勝とはならなかった。

18本のシュートを放ちながら、韓国代表GKチョ・ヒョヌからゴールを奪えなかった一方で、今季にFC町田ゼルビアから加入した新守護神、ポープ・ウィリアムはビッグセーブを連発。最低失点に留め、第2戦に望みを繋げた。

マリノス側のマン・オブ・ザ・マッチ級の活躍で、先輩GKの飯倉大樹も思わず「採点8!」と声を掛けるハイパフォーマンスだったが、本人の表情は暗い。右手で触りながら弾き出せず、防げなかった1点を悔やんでのことだ。

「失点の部分は僕個人の責任。防げた失点だった。あの後にいくら止めても返ってこないというか...自分でもその重みは分かっているけど、やっぱりこうやって結果として負けてしまったので、そこは自分の責任だと思う。まだまだ足りないところなのかなと。

キーパーをやっている以上、そこ(好セーブ)よりやっぱり失点の部分をどうしても考えてしまう。あそこ1本で防いでいたら、後のシーンは多分なかったし、もっともっとゼロで進めながら、チームも精神的に余裕を持ちながらプレーできたと思う。やっぱりそこは僕の個人の責任なので、本当にもっともっと突き詰めてやらないといけない」

【動画】「防げた失点だった」守護神ポープが悔やむ被弾
チームメイトの頑張りは強く感じたようだ。

「チームは本当にハードワークしてくれた。相手のセンターバック2人の強度が高く、そこに少し負けてしまうような部分もあったけど、基本的には常に主導権を握りながら、マリノスのサッカーは常にブレずにできたことはポジティブ」

事前に映像を確認し、韓国王者の分析は入念にしていたが、やはり実際に対戦してみて初めて分かる部分は少なくない。その点を踏まえ、「まだまだ、次はホームでできるので、必ず借りは返したい」とリベンジに意気込み十分だ。

「どういうやり方でやってくるかとか、強度やクオリティは、実際にやってみないと分からない部分。やってみて、僕たちの方が上回っている部分もあるし...主導権を握っている分、カウンターはやっぱり、クオリティが高い選手がいるので、しっかりリスクマネジメントしながら、もっともっと支配して、決定機をもっとたくさん作って。

相手のゴールキーパーが防いだというより、自分たちがもっともっとシュートを打っていかないといけない部分はたくさんあった。まずはその意識の部分や、質をもっともっと追い求めていかないといけないと思う」

横浜での最終決戦ではチョ・ヒョヌに加え、元Jリーガーの34歳CBコンビ、ファン・ソッコとキム・ヨングォンが立ちはだかる、鉄壁守備陣を攻略できるか。

取材・文●有園僚真(サッカーダイジェストWeb編集部)

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