夜明け前の雨のアパート駐車場、車と車の間から人の声 見て見ぬふりしなかった新聞配達員の行動力 福井

感謝状を受け取る沖園さん(左)=4月16日、福井県警福井署

 福井署は4月16日、未明に福井県福井市内の駐車場に1人でいた2歳の男の子を保護したとして、福井新聞販売センター東店の沖園裕二さん(47)=永平寺町=に感謝状を贈った。

 沖園さんは3月26日午前4時ごろ、同市内で新聞を配達していたところ、アパートの駐車場で人の声に気づき、停車中の車と車の間に男の子が立っているのを発見した。まだ暗い上、雨が降っており「通り過ぎるわけにはいかない」と思い、声をかけたが言葉が通じず、すぐに110番し警察官の到着まで付き添った。男の子にけがはなく、親元に戻った。

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 同署で贈呈式が行われ、北出伊和男副署長は感謝状を手渡し、「発見が遅れていれば事件や事故に巻き込まれる可能性もあった。心から感謝します」と述べた。沖園さんは「無事に家族の下に帰れてほっとした」と話した。

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