環境省/「GX建機」導入経費を補助、同種機と差額の3分の2

環境省は、国土交通省が認定する「GX建機」の現場導入を後押しする補助事業を立ち上げた。民間事業者・団体などが認定建機を購入する場合、標準的な燃費水準の同種建機の価格との差額の3分の2を補助する。充電設備も補助対象とし、本体価格の2分の1を負担する。2050年カーボンニュートラル(CN)の達成に向け、認定対象となる電動建機の普及拡大につながる施工のモデルケースを形成する狙いがある。
GX建機は電動式の建機を対象とした認定制度として23年度に創設。当初からの対象機種の油圧ショベルとホイールローダー、3月に追加されたホイールクレーンの計3機種で申請を随時受け付けている。初弾として23年12月に油圧ショベルで4社・15型式を認定。今月には初のホイールクレーンの認定型式としてタダノが申請した「eGR-250N-1」を公表した。
補助事業は環境省の「産業車両等の脱炭素化促進事業」の一環。24年度の単年度事業として建機の電動化を促進する。国内の二酸化炭素(CO2)排出量のうち建機は約0・5%を占め、電動化による排出削減効果は決して小さくない。
導入補助を通じ、さまざまな現場で電動建機による施工例をつくる。GX建機を使用する事業者などにヒアリングし、施工に関する情報収集やCO2削減効果の確認などで普及拡大に向けた知見も収集する。
国交省は日本建設機械施工協会(JCMA)が団体規格として定めている「JCMAS(ジャクマス)」で試験方法が確立された機種から、認定対象への追加を検討する方針。現時点では舗装用ローラーの新規規格化が12月ごろに想定されている。

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