キヤノンアスリートクラブ九州 モカヤ・マータ・モラー(大分東明高出身)の輝きを取り戻す戦いが始まる 【大分県】

キヤノンアスリートクラブ九州(キヤノンAC)に加入して6年目。モカヤ・マータ・モラー(大分東明高出身)が伸び悩んでいる。モカヤは「けがが長引き、思うように練習ができていない。自己ベストを更新できず悔しい」と苦しい胸の内を明かした。

高校時代は3年連続で全国高校駅伝に出場し、3年時には全国高校総体、福井国体の女子3000mで日本一になった。高校卒業後は即戦力としてキヤノンACに加わり、初年度は「第30回ゴールデンゲームズinのべおか」の5000mで3位、「第62回九州実業団陸上競技選手権大会」の5000mで優勝するなど結果を残した。明るい性格で日本語も流ちょう。高校と異なる環境に適応でき、期待は高まった。

伸び悩みを経験したモカヤ

しかし、2年目から足の故障を繰り返した。コンディションが戻らず、後半に失速するレースが増えた。昨年は全日本実業団対抗女子駅伝(クイーンズ駅伝)で4区を走ったが、出走した外国人選手の中で最下位、全体でも25人中23位と低迷した。クイーンズ駅伝後は再びひざを痛め、「走るのが嫌になった」。リハビリとリフレッシュを兼ねて母国ケニアに帰国した。久しぶりに家族と会い、元気づけられ英気を養った。2週間を過ごした頃には「日本に帰りたくなった。もう一度、走りたい」と思えるようになった。

今年度を勝負の年と位置付け、5000mと10000mでの自己記録更新を目指す。後藤透監督は「目の色が変わった。結果を出さなければとの思いが強くなった」と変化を感じている。「再び輝きを取り戻す」と気合十分のモカヤは、目標達成のために大好物を控える。「しっかり体重をコントロールして、ご褒美にトッピングで唐揚げを加えたカレーを食べたい」とチャーミングな笑顔で語った。

今年度は自己記録更新が目標となる

(柚野真也)

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