南九州四県対抗バスケットボール選手権県予選 連勝記録を伸ばす明豊が優勝 【大分県】

第78回南九州四県対抗バスケットボール選手権大会県予選

女子決勝 4月14日 レゾナック武道スポーツセンター

明豊 68(9-15、12-17、25-15、22-13)60 大分

全国高校バスケットボール選手権大会(ウインターカップ)に8年ぶりに出場し、大舞台の初戦に勝利した明豊。その中心で活躍してきた2年生が最上級生になって挑んだ、県高校新人大会でも大分に打ち勝ち優勝。勢いそのままに臨んだ今大会も優勝した。

ライバル対決となった大分との決勝戦。序盤は、エースの末永瑠奈(3年)がフェースガード(ボールを持たれないよう1人が張り付く厳しい守備)に苦しみ、ペースを乱される場面が多かった。21-32と11点差をつけられて終えた前半、ハーフタイムで杉山真裕実監督の檄(げき)が飛ぶ。「昨年からの主力メンバーが残っているとはいえ、支えてくれていた3年生の存在が大きな力になっていたことは間違いない。常勝チームとして負けられないという思いが強すぎて、思うようなスタートが切れなかった」(杉山監督)。慢心があったわけでも、技術が劣るわけでもない。勝利にこだわるがゆえの気持ちの強さと、周囲の期待に応えたいという思いが空回りしてしまったのかもしれない。

勝利への執念を見せた末永瑠奈

第3クオーター(Q)からは、明豊らしいスピーディーな攻撃で試合の流れを変えた。ドライブで仕掛ける末永へのスクリーンプレーを起点に攻撃を仕掛け、永原琉衣(3年)の高さを生かしたインサイドプレーもはまり、大分の守備網を突破。第3Q終了時点で1点差に追い詰め、第4Qでは最後まで足を止めず、守備から速攻の形をつくった。杉山監督は、「オフェンスは調子の良し悪しがあるが、ディフェンスにおいては『練習量を裏切らない』ということが分かったはず」とディフェンスの重要性を改めて語る。決して楽な戦いではなかったが、今年のテーマ「勝ちにこだわる」を実践した。

プレーの質や判断力、コンビネーションなど、常勝チームとして定着するための課題は多いが、「追いかけられる立場になった今、謙虚な姿勢を持ちながらも自信を持って戦っていきたい」と杉山監督。全員バスケの姿勢を貫きながら、試合を重ねるごとに成長していく選手たちに期待を寄せる。昨年10月のウインターカップ県予選から続く連勝記録、目指すは昨年果たせなかった全国高校総体、そして2年連続のウインターカップ出場だ。

昨年10月から負けなしの明豊

(黒木ゆか)

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