ハミルトンの後任候補アントネッリがメルセデスで初のF1テスト「F1のパワーとダウンフォースを味わえて最高の気分」

 メルセデスF1は、今週、レッドブルリンクで旧型F1マシンでのテストを2日間にわたって行い、ジュニアドライバー、アンドレア・キミ・アントネッリがF1カー初走行を経験した。

 アントネッリは2022年にイタリアF4とドイツF4でタイトルを獲得、2023年にはフォーミュラ・リージョナル・ヨーロピアン選手権(FRECA)のチャンピオンになった後、今年、FIA F2に昇格した。プレマで走るアントネッリは、ここまでの3ラウンドを終えた段階で、ランキング9位に位置している。

2024年FIA F2第3戦メルボルン アンドレア・キミ・アントネッリ(プレマ・レーシング/メルセデス育成)

 2019年からメルセデスのジュニアプログラムのメンバーとして活動しているアントネッリは、メルセデスF1チームの2025年レースドライバー候補とみなされている。ルイス・ハミルトンが2025年にフェラーリに移籍することを決めたため、チームは、来年に向けてジョージ・ラッセルのチームメイトとして誰を起用するかを検討中だ。

 今回のテストは、旧型マシンをマーケティング活動での使用に備えてメンテナンスし、走行させる、メルセデスにとって伝統的なプログラムの一環だという。

 17歳のアントネッリは、2021年型W12に乗り、2日間にわたり500kmを走った。初日は雪が降ったため、あまり走れなかったが、2日目はドライコンディションになり、多くの周回を重ねることができた。

アンドレア・キミ・アントネッリがF1初テスト(メルセデスW12)

「信じられないような経験だ。(F1マシンの)パワーとダウンフォースを感じることができて素晴らしい気分だった」とアントネッリは感想を語った。

「すべての瞬間を楽しんだ。本当に楽しかったよ。ハードワークをしてくれたチームの皆に感謝したい」

「テストデーの前に、シミュレーションをして重要なことをいくつか確認した。それは本当に役に立った。実際にコースに出た時に、チームが無線で何を言っているのが分かったからね」

「この2日間でたくさんのことを学んだ。それはF2に戻った時に必ず役立つはずだ。これからも努力し続け、改善し続ける必要がある」

アンドレア・キミ・アントネッリがF1初テスト(メルセデスW12)

 メルセデスF1チーム代表トト・ウォルフは、アントネッリを来年F1に昇格させるかどうかとは関係なく、彼をF1マシンに慣れさせるために旧型F1マシンでのテストを実施することは以前から決まっていたと、日本GPの週末に語っている。今回、2022年型マシンでなく2021年型に乗せたことについては、「2022年型に乗せる前に、本当に優れたマシンはどういう感じなのか、そのフィーリングを味わわせたかったからだ」と説明した。「彼は昔から我々のメンバーだ。彼がF1カーで何ができるかを、ぜひ見てみたい」

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