G7外相、中東・ウクライナ情勢議論 イスラエル報復警戒が影落とす

Angelo Amante Crispian Balmer

[カプリ島(イタリア) 17日 ロイター] - 主要7カ国(G7)外相会合が17日、イタリア南部カプリ島で3日間の日程で開幕した。イスラエルがイランに報復するとの警戒感が会合に影を落としている。

議長国イタリアはパレスチナ自治区ガザでの停戦と中東情勢の緊張緩和を働きかけているが、イスラエルは欧米の自制要求もむなしく、イランによる前週末のミサイルと無人機(ドローン)の攻撃に報復する構えを見せている。

米国は16日、イランによるイスラエルへの攻撃を巡り数日内に新たな対イラン制裁を講じる方針を明らかにし、同盟国にも追随を求めた。

タヤーニ伊外相はこの問題をG7で協議すると述べた。

欧州連合(EU)も17日の首脳会議後、対イラン制裁を拡大する方針を示した。

ロシアのウクライナ侵攻も主要議題として取り上げる見通しで、ウクライナのクレバ外相と北大西洋条約機構(NATO)のストルテンベルグ事務総長が18日の協議に加わる予定。

ドイツは17日、G7外相がウクライナの防空体制強化について話し合うと明らかにした。

西側諸国が制裁で凍結した約3000億ドルのロシア資産をウクライナ支援に活用する方法も主要議題となる見通し。

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