昭和レトロ楽しんで 20日、熊本市の河原町繊維問屋街で感謝祭 マルシェなど収益一部、建物修復費に

20日に開く河原町感謝祭をPRする店主ら=3月31日、熊本市中央区

 路地裏や長屋に昭和レトロな雰囲気が残る河原町繊維問屋街(熊本市中央区)で20日、マルシェやフリーマーケットなどが楽しめる「河原町感謝祭」が開かれる。8年前の火災から復活した問屋街を広く知ってもらうとともに、売り上げの一部を老朽化が進む建物の修復費に充てる。

 入居店舗の有志でつくる実行委員会が企画し、昨年9、12月に続き3回目。

 イベントでは、問屋街の店舗が焼きそばやマフィン、雑貨を販売するほか、カレーやチーズケーキの出店、フリーマーケットなどを開催。子ども向けの宝探しゲーム(無料)も計画する。

 問屋街は戦後の闇市から始まり、最盛期には小売店を含め約80店が軒を連ねた。2010年代には「アートの街」として人気を博したが、16年3月に長屋4棟を全焼する火事が起きた。近年は交流サイト(SNS)を中心にレトロな街並みが注目を集めている。

 実行委員でネイルサロン経営の牛嶋一恵さん(40)は「8年前の火事で、問屋街がなくなったと勘違いしている人もいる。新しい店も入って活気が増した街を楽しんでほしい」と話している。(九重陽平)

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