「完璧なレース展開だった」タイヤ変えず作戦ピタリ 平良響ペアが開幕戦で初V 自動車スーパーGT

 自動車レースのスーパーGTが13、14の両日、岡山国際サーキット(3703メートル)で開幕し、GT300クラスに出場した沖縄市出身の平良響(23)=muta Racing GR86 GT、コザ高出=と堤優威のペアが、77周の285.131キロを2時間3分34秒432で優勝した。平良と堤のペアは昨季、2位が3度、年間成績でも2位に終わったレースで、初優勝を果たした。

 第二戦は5月3、4の両日、静岡県の富士スピードウェイで行われる。

■「勝ててほっとした」目標は年間王者

 「去年は2位で悔しい思いをした。今年は必勝体制で臨んだ」という平良響と堤優威のペアは、開幕戦で念願の初頂点。「完璧なレース展開だった」(平良)と、昨年から積んだ経験を生かして栄冠をつかんだ。

 13日の予選は2位で通過し14日の決勝でも序盤から好位置につけてレースを進めた。32周目で運転手を平良から堤に交代。「チームの作戦でタイヤを交換せずに時間短縮を狙った。タイヤが消耗しないように考えながらうまく走ることができた」(平良)と、納得のドライビングで役目を果たした。

 49周目で、トップが運転手とタイヤを変えたタイミングで1位に躍り出た。チームの作戦と平良のタイヤマネジメントがぴたりとはまって1位をキープ。ヘッドライトを点滅させながらゴールして喜びに沸いた。

 平良は「開幕戦で勝ててほっとした。高い気温だったが選んだタイヤとの相性もよく、去年の経験が生きた」と声を弾ませた。「目標は去年逃した年間王者。気を抜かずに最後まで走り抜く」と力を込めた。

GT300クラス開幕戦で平良響が搭乗した「muta Racing GR86 GT」の車両(スーパーGT提供)
スーパーGT開幕戦のGT300クラスで優勝した平良響(右)と堤優威=岡山国際サーキット(スーパーGT提供)

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