山本由伸の性急な中4日起用は否定も…主力の故障離脱でド軍先発ローテ再構築の可能性。ルーキーが奮闘も台所事情に不安の声

投手陣の台所事情が慌ただしくなっている。

ロサンゼルス・ドジャースは4月13日に、ボビー・ミラーが右肩炎症のため、15日間の負傷者リスト(IL)に入ったと発表した。メジャー2年目の今季、ここまで3試合に登板し1勝1敗の成績を残していたミラーの離脱はチームにとって、小さくはない不安要素となっている。

これにより、タイラー・グラスノーやジェームズ・パクストン、山本由伸といった新加入選手への比重は、さらに膨らむこととなった。今後、ローテーション再構築の必要にも迫られる可能性も出てきている。

だが、ここまで4度登板している山本は、現地時間19日のドジャー・スタジアムでのニューヨーク・メッツ戦での先発が予定されており、前々回と同様、中6日でのピッチングに。主力投手が戦列を離れるも、開幕前から噂される、登板間隔を縮める選択肢が現状では無いことを、専門メディアでも伝えている。

ドジャースの情報を発信する『True Blue LA』は、ミラーがIL入りとなった直後、4月15日のトピック内において、デーブ・ロバーツ監督のコメントを掲載。指揮官は山本について、「しばらくは通常の休養(中4日)は見込めない」と語ったとしており、また「確かに可能性がないわけではないが、すぐには無理だろう」と当面は5、6日間隔で先発させる方針だと明かしている。

また同メディアも、「ボビー・ミラーが負障者リスト入りし、チームもヨシノブ・ヤマモトを4日間の休養で先発させたくないため、ドジャースは火曜日と水曜日に少なくとも18イニングを埋めなければならない」と指摘。その上で、山本のスプリングトレーニングを含めたこれまでの登板について「最低でも中6日が必要だった」と振り返っている。

ドジャースは、現地時間16日のワシントン・ナショナルズとの2戦目にはカイル・ハートが今季初先発。救援陣を小刻みに繋ぎ、6-2で試合には勝利した。さらに、翌17日の同カードでは、26歳右腕、ランドン・ナックのメジャー初登板での先発を発表。18日は試合が無いため、『True Blue LA』が主張する山本の次回登板までの「18イニング」という谷間にはルーキー起用で対応。ナックは5回を投げ、2失点と奮闘したものの看板の打線が沈黙し、0-2で敗戦となった。

また記事では、トミー・ジョン手術からの復帰を目指す、ウォーカー・ビューラーが4月中での実戦登板に向かっていることも紹介している。

古傷などを抱える選手への懸念もあったドジャース先発陣。間もなく開幕から1か月を迎える2024年シーズンだが、この先の起用法が注目される。

構成●THE DIGEST編集部

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