日本中にはびこる「無駄な会議」、こっそり別の作業をしている人は何割?<税理士アンケート>

写真はイメージです(EKAKI / PIXTA)

日本中に存在して、効率や生産性の低下につながると指摘されている「無駄な会議」。税理士ドットコムが、税理士を対象としたアンケートを実施したところ、過半数の税理士が自身が参加する会議に無駄だと感じると回答しました(回答数43、実施時期2024年3月26日ー4月1日)。

●会議中に無駄だと感じる 5割超

参加する会議中に、無駄だと感じたことがあるかを尋ねたところ、「ある」と回答した人が53.5%にのぼり、「ない」の46.5%を上回りました。

●無駄だと感じた会議、「長時間の会議」が7割超

会議中に無駄だと感じた経験者に、内容を尋ねたところ(複数回答可)、「長時間の会議」が73.9%と最多。

続いて、「会議の目的とは異なる雑談」が39.1%、「議題が不明瞭」、「別の方法(メールや社内ポータル等)で既に伝えている事項を改めて共有する」が34.8%、「意思決定しない」が26.1%、「不要な人員が多い」が21.7%、「不要な準備が多い」、「全員がメモを取っている」、「画面共有等のセッティングの時間」が13.0%、「前回会議の振り返り」、「細かく作業の進捗確認をする」が8.7%、「その他」が4.3%となりました。

その他の回答には、「話題の波及」がありました。

●無駄な会議における行動、「こっそり別の作業をする」は3割

会議中に無駄だと感じた経験者に、どんな行動をとるかを尋ねたところ(複数回答可)、「改善策を示す」が39.1%と自らリーダーシップを発揮して、改善に向けて行動している人が一定数いることが分かりました。

次いで、同率で並び「自分が議論を主導する」、「こっそり別の作業をする」が30.4%、「特に何もしない」が26.1%、「参加をやめる」が21.7%、「居眠りする」が8.7%と続きました。

●無駄な会議を減らすために、4割が「時間厳守などルールを決める」

さらに、会議中に無駄だと感じた経験者に、無駄な会議を減らすために行っていることを尋ねると(複数回答可)、「時間厳守などルールを決める」が39.1%で最多でした。

次いで、同率で並び「他のツール(メールや社内チャット)で常に情報共有する」、「何もしていない」が26.1%、「ミーティングツールを導入する」が13.0%「人数を絞る」が8.7%、「その他」が4.3%と回答しました。

その他の回答には、「ファシリテータ、タイムキーパー、議事録担当など事前に役割分担を行う」がありました。

●無駄が多い会議「税理士会などの会務に関する会議」3割超

会議中に無駄だと感じた経験者に、最も無駄が多い会議について尋ねたところ、「税理士会などの会務に関する会議」が34.8%、「事務所内の情報共有などの会議」が30.4%、「委員などを務める企業・外部団体の会議」が21.7%、「顧客との打ち合わせなどの会議」が13.0%となりました。

●エピソード「顧客の雑談が延々と続く」

自由回答で、無駄な会議の体験談を聞きました。以下のようなものです。

【会議の目的とは異なる雑談】

「顧客から発せられた雑談(議題と無関係)が延々と続いた」

【別の方法で既に伝えている事項を改めて共有する】

「会議で決まったことをしゃんしゃんと決めるだけなのに集められる」

【不要な人員が多い】

「税理士会の月例会で、金融機関・生保・ハウスメーカーが営業の話をする」

●無駄な会議の理由「知識・意識・経験値差が激しい」

【時間超過しないなどのルールが決まっていない】

「終わりの時間が決まってないから」

【主催者に改善する意思がない】

「当方自体が会議主催者ですが、所長と従業員の知識・意識・経験値差が激しく、顧客対応等のため、一定時間を用いた情報共有・研修が避けられないため。ムダな部分もあるが現状やむを得ない」

【不要な人員が多い】

「税理士会が、金融機関・生保・ハウスメーカーに営業の話をする時間を許可している」

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