長崎ヴェルカ3連勝 広島に89―78 バスケB1

【長崎ヴェルカ―広島】第1クオーター3分、ヴェルカの髙比良がシュートを決めて10点目=シーハットおおむら

 バスケットボール男子のBリーグ1部(B1)第33節は17日、大村市のシーハットおおむらなどで12試合が行われ、長崎ヴェルカは同じ西地区の広島に89-78で競り勝ち、3連勝を飾った。通算23勝31敗で西地区6位。
 ヴェルカはここまで全試合スタメン出場してきた松本が初のベンチ外となった中、立ち上がりから堅守速攻を徹底。代わりに入った髙比良を中心に、スチールからの速攻などで加点して第1クオーターを27-26で終えた。第2クオーターは相手外国人選手の高さに苦戦。6分に33-40と7点差をつけられたが、8分からボンズの連続3点シュートなどで差を縮め、残り1秒のボンズのゴールで51-50と再び逆転して折り返した。
 第3クオーターは開始直後から髙比良が連続で3点シュートを決めて、ヴェルカの流れに。馬場の速攻、ボンズのゴール下などで得点を重ね、リードを広げた。66-56と10点差で入った第4クオーターも髙比良、ブラントリーのドライブなどで安定して得点。メンバーを入れ替えながら激しい守備も継続し、最後は11点差をつけた。髙比良はB1キャリアハイとなる17得点を挙げた。
 第34節は19、20、21日、各地で24試合を実施。ヴェルカは20、21日、アウェーで西地区首位の琉球と対戦する。

【長崎ヴェルカ―広島】第4クオーター1分、ヴェルカの小針がドライブを仕掛ける=シーハットおおむら

◎成長続ける小針 主力から柱へ

 ヴェルカの「スピードスター」と呼ばれる若手ガードの存在感が、日に日に大きくなっている。アマチュアの東北社会人リーグからはい上がってきた24歳の小針が9得点2アシストの活躍。勝利に貢献し、「後半は自分たちのいいバスケットができた」と控えめに喜んだ。
 抜群のスピードから繰り出すドライブと、果敢で粘り強い守備が魅力。加入2年目の今季はシーズン後半からスタメンに定着した。この日は16分の出場。開始直後に3点シュートを決めて口火を切ると、調子のいい髙比良やブラントリーをうまく使いながら攻撃を組み立てた。自らもインサイドを手堅く守る広島に対し、積極的にドライブを仕掛けて揺さぶった。
 実業団チームのJR東日本秋田から加入した昨季は、B2で試合の流れを変える「ゲームチェンジャー」としての出場がほとんど。ヴェルカの戦術を体に染み込ませた今季は12月10日のFE名古屋戦で、それまでで最長の18分間出場。5得点2スチールと攻守で貢献してコーチ陣の信頼を勝ち取った。司令塔として出続けることで試合をコントロールする力も向上。プロの舞台で才能を開花させ始めている。
 「持ち味はB1で通用し始めている」と手応えを感じている。一方で「3点シュートはまだ打たされることが多い」と課題もある。チームの主力から柱になるために。これからも地に足を付けて成長を続けていく。

© 株式会社長崎新聞社