高貴にして、かれん 下野薬師寺で鑑真ゆかりの瓊花が見頃 白い花びら、春風に揺れる

見頃を迎えた瓊花

 【下野】薬師寺の下野薬師寺で、鑑真大和上(がんじんだいわじょう)ゆかりのガクアジサイに似た珍しい花「瓊花(けいか)」が見頃を迎えている。

 瓊花はスイカズラ科の半常緑低木。隋や唐の時代に皇帝が好んだ花として知られ、その香りの良さから鑑真も大切にしていたといわれる。鑑真とゆかりある同寺が中国・揚州市から奈良市の唐招提寺に贈られた木の苗木を譲り受けた。この季節に花が咲かせ、暖かい日差しの中で瓊花のかれんな白い花びらが春風に揺れる。

 谷萩昌道(やはぎしょうどう)住職(74)は「瓊花は唐招提寺や皇居、東大寺、鑑真記念館などで見られる貴重な花。今年はたくさん花が咲きました」と話している。同寺によると天候にもよるが今月いっぱいは楽しめるという。

 (問)同寺0285.48.0180。

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