G7声明、日本の主張も踏まえ為替のコミット再確認=神田財務官

Kentaro Sugiyama Leika Kihara

[ワシントン 17日 ロイター] - 神田真人財務官は米国時間17日夜(日本時間18日午前)、訪問先のワシントンで記者団に対し、今回の主要7カ国(G7)財務相・中銀総裁会議の声明で「日本の主張も踏まえて、為替を含む過去のG7における政策対応に関するコミットメントが再確認された」と述べた。その上で、コミットメントの内容とは「為替レートの過度な変動や無秩序な動きは、経済および金融の安定に対して悪影響を与え得るとの認識だ」とした。

G7と20カ国・地域(G20)はこの日、財務相・中銀総裁会議をそれぞれ行った。G7会議では、イランによるイスラエル攻撃を非難。また、ロシアの凍結資産をウクライナ支援に活用するため、あらゆる手段を引き続き模索すると表明した。

神田財務官は、G7やG20会議では為替を含め経済一般の議論が行われるわけではないが、加盟国とは財務官レベルで意志疎通ができており、その結果としてG7の共同声明においても日本の主張に沿って過度な為替の変動は経済に悪影響を及ぼすという考え方、認識が確認されたと説明した。G7会議では、鈴木俊一財務相から為替の話をすることはなかったという。

足元の外為市場でのドル高をどう評価するか、あるいはドル独歩高とみるかどうかということについては、財務官自身の考えは持っているが、不測の影響を与えてはならないとしてコメントは控えた。

© ロイター