国際女子相撲選抜堺大会 高3で世界チャンピオンの矢口愛利菜が大学デビュー戦!

新年度を迎え、進学や就職など新生活がスタートしている時期ですが、この春、新たなステージで女子相撲の頂点を目指す選手を取材しました。

4月7日、大阪府堺市で開かれた「国際女子相撲選抜堺大会」。
中学生から社会人までの、トップレベルの選手たちが集うこの大会に、ある思いを持って臨む選手がいます。
龍谷大学1年、矢口愛利菜選手です。
彼女の強みは・・・

【声】龍谷大学 1年 矢口愛利菜 選手
「廻しをとっても離されないというか、力だけは周りの女子よりかはあると思います。
立ち合いから相手に廻しをとられず、組んで寄っていけたら最高の形です」

4月2日に入学式を迎え大学生になったばかりの矢口選手。
実は彼女、去年10月、日本代表として「世界ジュニア選手権」に出場。
中量級の個人戦と団体戦を共に制し、世界チャンピオンに輝いた経歴の持ち主なんです。

【声】龍谷大学 1年 矢口愛利菜 選手
「嬉しい気持ちと実感湧かないのと色々あったが、これからの試合で、日本一、世界一というのがプレッシャーじゃないけど・・・負けられないなと」

5歳上の姉に憧れ、相撲を始めた矢口選手。
高校入学当初は、なかなか成績が振るわなかったという彼女ですが、「姉が成し遂げられなかった日本一を成し遂げたい」との思いで、努力を重ねた結果、高校3年の時に念願かなって日本一、さらには世界一へと駆け上がりました。

【声】龍谷大学 1年 矢口愛利菜 選手
「母や姉、高校時代の佐藤監督がいなかったら世界一をとれていないし、自分がくじけそうになった時に支えてくれたチームメイトなど、周りの人に支えられてここまでこれたのでみんなに感謝しています。
また一からのスタートなので、世界大会優勝は高校生の時にとったので、大学ではまた世界一といわれるようにチャレンジャーとして臨みたいです」

そして迎えた、大学生活最初の大会。

【声】龍谷大学 1年 矢口愛利菜 選手
「ちょっと緊張しています。
一番一番しっかり頑張っていきたいなと思います。
(コンディションは?)ばっちりです!」

矢口選手が主戦場とするのは、65キロから73キロ未満の選手が出場する「中量級」。
1回戦は相手の棄権により不戦勝となった矢口選手。
2回戦で迎え撃つのは、おととしの中量級王者を破り勝ち進んだ静岡県・飛龍高校の岸本選手です。
相手に廻しをとらせず、粘りの相撲を見せましたが・・・惜しくも敗戦し、悔しさを覗かせます。

【声】龍谷大学 1年 矢口愛利菜 選手
「足が出ていないとか、年下に負ける悔しさとか、技術面も、勝てない相手ではなかったので、これからもっともっと練習して、誰にも負けない力をつけていきたい。
(無差別級に向けて-)今の悔しさをバネに入賞、1勝1勝を大事にしていきたい」

次に行われる体重制限のない「無差別級」での巻き返しに気持ちを切り替えます。
そして初戦は、上手投げで見事勝利!
少し緊張もとけたのか、その後も順調に勝ち進み、迎えた4回戦。
立ち合いから相手のペースにのまれ、悔しい結果に。
大学デビュー戦は満足のいく結果とはなりませんでしたが、決意を新たに矢口選手は前を向きます。

【声】龍谷大学 1年 矢口愛利菜 選手
「もっと前に出る力や思い切り、その辺をもっと力をつけていかないといけない。
強い選手ばかりなので、次の大会に向けて基礎から地道にやっていきたいと思います。
目標はやっぱり...世界大会にでることです」

「再び世界一の景色を」
矢口選手の挑戦は、まだ始まったばかりです!

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