iPhoneでファミコンからGB・64・DSまで遊べるエミュレータ「Delta」App Storeで無料配信。その場セーブや各種コントローラも対応

Image:Riley Testut/Apple

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アップルがApp Storeの審査基準を変更し、レトロゲーム機エミュレータを解禁した後、いくつかのアプリが一瞬だけ現れては消えていきました。

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そんななか、本命ともいわれるエミュレータ「Delta」がApp Storeで入手可能となりました。記事執筆時点でも公開中であり、日本国内からもダウンロードできます

Deltaは初代NES(海外版ファミコン)やスーパーファミコンおよびNINTENDO64、初代ゲームボーイからニンテンドーDSに至るまで、多くの任天堂製ゲーム機を網羅するエミュレータです。

完全無料であり、広告も入っていません。またアップルも審査により、一切のユーザーデータを収集していないことを確認しています。

本アプリは以前から非公式アプリストアAltStoreで配信されていたものの最新バージョン。先日、App Storeで公開後すぐに削除されたゲームボーイ・エミュレータ「iGBA」のコピー元になった「GBA4iOS」の進化版です。

このApp Store版DeltaはiOS 17.4以降のデバイスを使うEU圏内のユーザーのみが使える代替マーケットプレースの1つ「AltStore PAL」で配信されるものと同じです。作者のRiley Testut氏が、The Vergeにそう語っています

ここでいうAltStore PALは、Testut氏が自ら共同設立したストアです。同氏は、ようやくDeltaが正規アプリとして扱われる喜びを語っています

アップルは上記のiGBAを削除したことを明らかにした際に、その機能については承認したが、他の開発者の製品をコピーした模造品であることが理由(App Storeレビューガイドライン5.3項「知的財産」に違反)だと述べていました。

今回のDeltaは、作者のTestut氏ご本人がApp Storeに提出したもの。つまりアップル側は、著作権的になんら問題はないと判断したと思われます。

Deltaの主な仕様は、ざっと次の通りです。

対応ゲーム機

対応コントローラー

ほかステートセーブ(その場セーブ)やチートコード対応、セーブデータやコントローラーのマッピングもデバイス間で同期可能。GoogleドライブおよびDropboxとの同期もサポートします。

注目すべきは、Deltaのバージョン1が登場したのが2019年であり、約5年ものアップデートやバグ修正を経ていることです。数々の機能が充実し、動作も安定しているため、今後はApp Storeでもレトロゲーム機エミュレータの定番となりそうです。

なお、Deltaをダウンロードしても、各機種向けのゲームは付属しておらず、自分で用意する必要があります。

ゲーム会社や開発者などの権利者が販売または配布するもの、たとえばゲーム作者がネット上でフリー公開するソフト等を合法的に入手した場合ならば問題ありませんが、権利者の同意なく配布していれば当然ながら権利侵害の違法行為となり、日本では侵害コンテンツをそうと知って意図的にダウンロードする行為も違法化されています。自分で元となるゲームを購入していたかどうかも無関係です。

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