群馬・伊勢崎市のネパール人女性殺害 初公判で男が起訴内容認める 前橋地裁

 2022年11月に群馬県伊勢崎市でネパール人女性を殺害したとして殺人の罪に問われた同国籍で同市柳原町の会社員の男(39)の裁判員裁判の初公判が17日、前橋地裁(橋本健裁判長)であった。男は起訴内容を認めた。

 検察側は冒頭陳述で、男と友人男性が埼玉県にある友人の親族宅へ洗濯機を運ぶため、殺害された同市太田町のネパール人女性=当時(42)=の夫から車を借りる約束をしていたと明かした。しかし事件当日に車を借りることができず、男は夫と連絡がつかないことに怒り、酒に酔った状態で夫宅を訪問。1人で応対した女性を包丁で殺害したという。

 検察側は、男と女性に面識がないと指摘。女性の頭と顔に17カ所、胴体に8カ所、両腕にも多数の刃物傷があったとする司法解剖の結果を示し、殺意の強さと理不尽さを訴えた。

 弁護側は「アルコール依存症で、ビール500ミリリットル缶3本とウイスキーの水割り1杯を飲んだ後の偶発的犯行」と主張した。

 冒頭陳述によると、22年11月16日午後11時ごろ、ネパール人女性の顔や胸、腹、背中を包丁で多数回刺し、殺害したとされる。

© 株式会社上毛新聞社