ゴールデンウィーク2024国内人気の旅行先は? 北陸新幹線延伸の福井は伸び率1位、近畿日本ツーリストが発表

 KNT-CTホールディングス株式会社(本社東京都)は、グループ会社の近畿日本ツーリストブループラネットでの、今年のゴールデンウィーク(GW)の国内旅行動向をまとめた。2023年のGW明けに新型コロナが5類に移行してから初のGW。国内旅行は物価高に加え、インバウンド増加によるホテル代高騰の影響を受けながらも、前年比111%と堅調に推移しているという。

ゴールデンウィーク国内人気の行き先は?旅行動向の特徴

 国内人気旅行先ランキングでは、近年、ほぼ毎シーズン首位だった千葉県を抑えて東京都が1位になった。コロナ禍以降、新しいホテルが続々とオープンしていることや、2024年2月に新たな食のランドマーク「豊洲 千客万来」がオープンしたのをはじめ、3月にはお台場に世界初のイマーシブ・テーマパーク「イマーシブ・フォート東京」が、そして4月はヱビスビール発祥の地である恵比寿に「ヱビス ブルワリー トウキョウ」がオープンするなど、東京都は新施設のオープンラッシュ。GWの人気エリアとなっている。 

 一方、2位となった千葉県は、6月6日に「東京ディズニーシー」の新エリア「ファンタジースプリングス」のオープンが控え、GWは比較的伸びが緩やかに。また今年は、毎年上位にランクインする沖縄県が7位という結果になった。同社は、GWの前半が3連休、後半が4連休と日取りが分断されていることが一因になっているとみている。

①東京都(前回7位)/販売高・前年比193.3% ②千葉県(同1位)/94.1% ③北海道(同2位)/106.8% ④三重県(同4位)/126.9% ⑤兵庫県(同6位)/103.7% ⑥大阪府(同3位)/73.4% ⑦沖縄県(同5位)/70.1% ⑧神奈川県(同8位)/102.6% ⑨宮城県(同12位)/137.6% ⑩静岡県(同13位)/132.5% ※調査日は2024年4月1日、対象は近畿日本ツーリストで2024年4月26日発~5月6日着の旅行販売高

人気の旅行先、伸び率は福井がトップ

 伸び率ランキングを見ると、福井県が販売高前年比3倍超と圧倒的な伸びを見せ1位を獲得。北陸新幹線延伸の効果もあり、今年の注目エリアになっていることがうかがえる。

 滋賀県も伸び率が前年比174%と好調だ。放送中の大河ドラマ「光る君へ」の主人公、紫式部が「源氏物語」の着想を得たと伝わる石山寺など、ゆかりのスポットが数多くあり観光客が増えていることも影響しているとみている。

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 昨年のGWは5類移行前で、東京、大阪、福岡など大都市圏が伸び率ランキング上位にランクインする結果となり、GWの旅行範囲は比較的近場になる傾向があった。一方で今年は、150%以上伸びているエリアは福井県、滋賀県、鳥取県など複数の地方に分散。行動範囲が広がり、旅行先のバリエーションが増えていると言えそうだ。

 今年のGWの人気旅行先は、東京への集中と地方への分散の両方が見られ、二極化する傾向がある。

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①福井県/販売高・前年比338.4% ②東京都/同193.3% ③滋賀県/同174.1% ④鳥取県/同162.6% ⑤福島県/同156.2% ⑥広島県/同155.3% ⑦岡山県/同153.3% ⑧岩手県/同153.1% ⑨富山県/同151.0% ⑩山口県/同150.3% ※調査日は2024年4月1日、対象は近畿日本ツーリストで2024年4月26日発~5月6日着の旅行販売高

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