【ふしぎの島ニアス】イントロダクション(目次) 

文…池田華子、写真…プトリ・スシロ&タウファン・ファズリン
Text by Ikeda Hanako, photo by Putri Soesilo & Taufan Fazrin (GoPro photos)

「石跳び(lompat batu)」と「波乗り(サーフィン)」で有名な島、ニアス。

島と言っても、面積約5625平方キロメートル。

日本の愛知県(5172平方キロメートル)に相当する広さ。

地図を開くと、ウムラウトの付いた見慣れないコトバの地名が目に飛び込んで来る。

「祖先はスマトラから来た」と言い、距離感を見るとそれが自然に思えるが、パイナップル繊維の布、ヤシ酒トゥアックなど、フィリピンとの共通点も多い。

ニアスの音楽はハワイアンのようなゆったりした曲調だし、現在のスマトラ島より、ポリネシア、メラネシアといった太平洋の島々の方が近いような気もする。

新石器時代に、中国大陸から台湾、フィリピンを経て、西インドネシア方面に渡って来たとされる南島語族(オーストロネシア語族)の文化慣習が、海に囲まれた島の中で時を経て残ったものなのだろうか。

そんな考察にふけってしまうほど、ナゾの多い、ふしぎな島。
※記事中の値段は参考。値段を含めた情報は取材(2016年)当時。変更の可能性があります。

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