【F1】公式サイトがハースの小松礼雄代表を特集 チームの特殊な問題を吐露「英国とイタリアに工場が…」

ハースの小松礼雄代表

F1公式サイトが中国グランプリ(GP、20日=スプリント、21日=決勝)を前に、ハースの小松礼雄代表(48)を特集した。

小松代表は昨季の製造者部門で最下位に低迷したチームを瞬く間に再建して脚光を浴びているが、今回F1が注目したのがその独特な体制だ。

「ハースはF1において独自の体制をとっており、全体の本社は米国にあり、姉妹のNASCAR参戦チームと並行してイタリアにデザインオフィスを置き、長年のパートナーであるフェラーリの施設の隣にある。そして中核業務用の工場は英国にある」と中枢機能が分散している珍しいケースだと強調した。

小松代表は、この点について言及。「まず第一に、英国に工場、イタリアに工場があり、主に英国とイタリアの間で、私たちはチームとして適切に機能していなかった。大きなコミュニケーションの問題があった」と機能の分散が強化の妨げになっていたと指摘。「イタリアにはデザインオフィスとエアロ部門があり、基本的には彼らが車をデザインする。英国の施設には、レースチーム、レースエンジニアリング、および車のパフォーマンスを分析するためのすべての機能がある。これら2つのグループは協力する必要があるが、それが実現していなかった」とチームが抱える大きな問題点だと強調した。

そして小松代表はチームを率いる立場になったことで、まずこの問題の解消に着手。「2つの施設を連携させることが、今でも私の主な焦点だ。才能ある人材があちこちに散らばっているのは明らかだが、一緒に働くための適切な枠組みが実際には与えられていなかった。イタリアや英国の施設という点では理想的ではないが、機能させるために改善できる点はまだたくさんある」と力説する。

続けて「これまでのところ、過去数か月の間に起こったことは、私たちがもっと改善できることを証明している。リモートワークで人々のことを本当によく知るようになれば、たとえそれが100%理想的ではなくても、問題はない」。インターネットも活用しながら、現代に合ったチーム運営を模索している。

巧みなマネジメントでハースを再建する小松代表。中国GPでも小松マジックがサク裂するのか期待は高まる。

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