男女別学高校同窓会 共学化「反対」訴え/埼玉県

 埼玉県立高校の男子校と女子校を共学化すべきという勧告が去年、出されたことを巡り、男女別学の県立高校4校の同窓会が共同で記者会見し共学化の反対を訴えました。

 浦和高校と浦和第一女子高校それに川越女子高校と春日部高校の同窓会の会長を務める4人は、男女別学を維持すべきと主張しました。

 (浦和高校同窓会 野辺博会長)
「共学化すれば、社会における男女差別がそのまま学校内に持ち込まれる恐れがあります。例えば、力仕事は男がやるとか。ジェンダー平等を推し進めるのは共学化ではなく高校教育のあり方、カリキュラム、あるいは指導方法のほうが大切」

 さらに浦和一女同窓会の栗原美恵子会長は、異性に関するネガティブな経験から、女子校を選ぶ生徒は少なくないとし、別学校には性的に安心して過ごせる「シェルター」としての機能があると指摘しました。

 (浦和一女同窓会 栗原美恵子会長)
「中学時代に大なり小なり傷つく。傷ついた人の中で何とか自由になりたいと思う人が、中には女子校に駆け込んだと表現する人もいるが安寧の場を得ている。安心できる場で力を蓄えて社会にでるための準備をする」

 また「長い時間をかけて作り上げた歴史や伝統、文化を壊してまで共学化する必要性がない」、「学校選択の多様性がある」と述べ、女子校を卒業したあと、リーダーとして活躍している人も多いと強調しました。

 県教育委員会は、17日から5月17日まで県内在住・在学の中学生、高校生とその保護者を対象に、ウェブ上でアンケートを実施していて、結果を参考にした報告書を、勧告した県男女共同参画苦情処理委員に8月末までに提出します。

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