兵庫県幹部が同県加西市の企業から高級コーヒーメーカーを受け取っていた問題で、斎藤元彦知事は18日の定例会見で「私自身が指示したり、受け取ったりした事実はない」と関与を否定した。西播磨県民局長を解任された男性(60)が関係機関に送った斎藤知事らを批判する文書には「知事が部長に指示した」という内容が書かれていた。
県の原田剛治・産業労働部長は16日の県議会産業労働委員会で、昨年8月に企業からアラジンブランドのコーヒーメーカーとトースター(約6万円相当)を受け取っていたことを認め、知事を批判する文書の発覚後、同社に返却したと説明。「地元製品のPRのため、知事に使ってもらうつもりだった。知事に断られ、返却するのを忘れていた」と話していた。
斎藤知事は会見で、原田氏が約半年、商品をそのままにしていた対応を問題視する一方、「業務に関連する贈答品は受け取らないこと」という県の内規に違反するかどうかについては「現時点でいいか悪いかを述べるのは差し控えたい」とするにとどめた。原田氏の処分については「まずは人事課による(前県民局長の)懲戒処分調査で事実関係を調べるのが先」とした。(前川茂之)