日吉台西中演劇部 創作脚本で全国の舞台へ 先輩の思いつなぐ 横浜市港北区

関東大会で金賞を受賞した演劇部のメンバー=提供写真

日吉台西中学校演劇部は、3月に神奈川県立青少年センターで開催された「第13回関東中学校演劇発表会・2024関東中学校演劇コンクール」で金賞と優秀創作作品賞を受賞し、全国大会参加校に推薦された。地区大会から共に演じてきた最終学年が卒業し、新体制で全国に挑む。

披露した作品は『走渡鳥』。生徒による創作脚本が同部の伝統になっている。今回披露した脚本を作成した川村俐実さん(現・高1)は、ロックバンド[Alexandros]の『ワタリドリ』から着想を得た。主人公は中学2年生の優れた陸上部員。怪我などをして、好きなことについての悩みを乗り越える、等身大の劇。同世代の中学生や、かつて中学生だった大人が見ても共感できるような作品になっている。川村さんは、「みんなの『いい作品を』という思いで作り上げていくことができた」と清々しい表情で話した。

全国大会参加校は、関東大会から数日後にHPで発表された。その間、毎日のようにサイトを確認していたという部員たち。参加を知った瞬間は、驚きのあまり言葉が出なかった部員も。関東大会当時の部長を務めた伊藤由真さん(同)は、「(地区大会から同じ作品を披露し)大会を重ねるごとに成長し、関東大会での演劇が今までで一番良かった」と振り返った。顧問の磯山るみ教諭は「受験やテスト期間と被りながらも本人たちの努力が実った」とした。先輩たちの「全員が本気で取り組む団結力」を見てきた新部長の桑田璃子さん。「引っ張っていく立場になり緊張するが、部内の連携を強化していきパワーアップした劇を披露したい」と意気込みを語った。

次の舞台である「第24回全国中学校総合文化祭山口大会」は、8月に開催される。

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