愛媛高知で震度6弱 南海トラフ巨大地震への影響は? 能登半島・豊後水道、相次ぐ地震…専門家「特に今年が異常だということはない」

17日夜、愛媛と高知で最大震度6弱を観測する地震があり、山陰地方で最大震度3を観測しました。今年に入って全国で相次ぐ大きな地震。関連はあるのでしょうか?そして南海トラフへ巨大地震への影響はあるのでしょうか?

17日午後11時15分頃、愛媛県と高知県で最大震度6弱を観測する地震がありました。震源地は豊後水道で震源の深さは39キロ。地震の規模を示すマグニチュードは6.6でした。

今回の地震では山陰両県でも出雲市、浜田市、鳥取市、米子市などで震度3を記録しました。

今年に入り、能登半島に続き、またも起きた大きな地震。山陰への影響はあるのでしょうか?

京都大学防災研究所 西村卓也 教授
「今回の地震の規模とか、山陰と今回の地震の震源の距離とかを考えますと、特に山陰に何か地震の影響を与えるということは、ちょっと考えにくいと思います」

地震のメカニズムなどを研究する京都大学防災研究所の西村教授は、今回の地震が山陰に直接影響を及ぼすことは考えにくいとし、南海トラフへも直接の影響はないと思うと述べました。

京都大学防災研究所 西村卓也 教授
「南海トラフへは直接の影響はないと思います。今回の地震は、いわゆる南海トラフ地震の想定震源域の中で起こった地震ということになるんですが、ただ、地震の起こっている場所が異なります。
南海トラフ地震はプレートとプレートの境界で起こる地震なんですけど、今回はプレートの中で起こった地震ということで、直接の影響がその分下がるわけですね。プレートとプレートの境界で起こった地震であると、それが南海トラフ地震を起こしやすくするような効果も考えられるんですけど、今回のような地震のタイプですと、そういう直接の関係はあまりないんじゃないかというのが一般的な見立てだと思います」

気象庁によりますと、今年に入ってから日本国内で震度5弱以上を観測した地震は、23回発生。

能登半島地震を始め、宮崎県や福島県、茨城県など全国各地で確認されていますが、これらの地震に関連性などは考えれるのでしょうか。

京都大学防災研究所 西村卓也 教授
「大きな地震と余震っていうのを一塊に考えますと、特別今年そんな地震が多いというわけではないということが気象庁からの資料などでも出ていますので、特に今年が異常だということはないです。
それぞれが何か影響を及ぼし合って起きているというよりは、基本的には日本列島は常に地震が多いところなので、色んな地域でそれぞれ地震が起こっているというふうに考えるのがいいと思います」

それぞれの地震の関連性は考えにくいとしたうえで、地震はいつどこで起きてもおかしくないため、日ごろからの備えを心がけてほしいとしています。

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