「ギャンブル依存症」違法オンラインカジノ・スポーツベットの相談が急増 1000人以上の当事者と向き合った「考える会」代表が送るアドバイスとは?

大谷翔平選手の元通訳の事件から、にわかに注目されることとなったギャンブル依存症。鳥取県でも、悩みを抱える家族の相談会が開かれました。足掛け10年、1000人以上の当事者と向き合ってきた、考える会の代表がアドバイスを送ります。

ギャンブル依存症問題を考える会の田中代表、相談会のため18日、鳥取市を訪れました。ここ数年、寄せられる相談は急増、それはパチンコや公営ギャンブルにまつわるものではなく…。

ギャンブル依存症問題を考える会 田中紀子 代表「日本のギャンブル依存症イコールパチンコ依存症みたいな時代が長かったんですけど、今はスマホ1台で若い子たちが24時間、365日できてしまうという状況で。違法のオンラインカジノ、そして水原さんもはまってしまったスポーツベット、この相談が急速に増えているという感じですね」

発信元の多くは海外サイト。規制や取り締まりが緩いとされる日本はターゲットにされる傾向にあります。

ギャンブル依存症家族の会鳥取と連携した相談会、田中代表は正しい知識を持つよう訴えます。

多くの人が勘違いしているのは、本人が強い意志さえ持てば依存症にならない、あるいは依存症から抜けられるということ。

ギャンブル依存症問題を考える会 田中紀子 代表「(本人が意識強く持ってとか)関係ないんですよ、普通の病気なので。意志の強い人弱い人とか、数千人の仲間たちに会ってきましてけど、性格なんか千差万別、共通点なんてほとんどないですね。誰がなるか分からない、誰が巻き込まれるかわからない病気、それがギャンブル依存症ですね」

ギャンブルをたしなむ人たちが依存症となる生涯罹患率は3%。𠮟りつけたり、自制を求めたりする対処では治せないケースが多い病気です。

ギャンブル依存症問題を考える会 田中紀子 代表「家族の方が対応の仕方で正しい知識を持つことだと思うんですね。つい家族は、ギャンブルの借金が出てくると焦って尻ぬぐいしてしまうんですけど、それを繰り返しているといつまでもご本人、当事者の方も回復できないので」

悩みを抱える家族が考える会や家族の会など相談・支援をする機関とつながることがまずは第一歩。そこから専門的な回復施設などへの道が開かれることになります。

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