ソフトバンクの育成山本恵大がマルチ安打 昨秋に左膝手術、左の大砲候補が完全復活へ【3軍韓国遠征】

6回1死、中前打を放つ山本

◆練習試合 ソフトバンク3軍12―0韓国・斗山2軍(18日、韓国・斗山ベアーズパーク)

ソフトバンクの育成3年目、山本恵大外野手(24)が完全復活に一歩ずつ近づいている。

「4番指名打者」で先発出場。4回1死で真っすぐを捉えて右前打を放つと、続く盛島の打席の初球に二盗を決めた。6回も1死から中前打で出塁し、マルチ安打を記録。16日の初戦も3安打を放っており、好調を維持している。

昨季は左膝に不安を抱えながらプレーしており、9月に手術をした。「今季のために決断した」と明かす。リハビリを終えて、今年3月から実戦復帰。守備についた翌日の試合は出場しないという制限はあるものの、持ち前の打撃では結果を残している。手術後は体重が96キロを超えていたが、膝に負担がかからないようにするため、筋力トレーニングと食事で90キロまで落とした。

育成3人が支配下に上がった3月19日、3軍にいた山本は宣言した。「自分たちも負けないように頑張っていく」。特に同学年で同じ外野手の川村とは仲が良かったという。一足先に1軍の舞台を経験したライバルについては「あまり考えないようにしている。自分は自分でやっていくしかない」と前を向く。大道典良3軍打撃コーチは「打撃は支配下になった3人(仲田、緒方、川村)と同じくらい。あとは左膝のこともあるので、守備と走塁をどう伸ばしていくか」と語る。

「膝のこともあるけど、試合に出たら1本でも多く打ってアピールしていく」。左の大砲候補はプロ3年目の今季を完全復活の年にする。

(浜口妙華)

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