中国国際消費品博、ハイテク製品で「未来」体感

中国国際消費品博、ハイテク製品で「未来」体感

13日、広州億航智能技術(イーハン)が第4回中国国際消費品博覧会に出展した自動操縦の「空飛ぶクルマ」。(海口=新華社記者/楊冠宇)

 【新華社海口4月18日】中国海南省で18日まで開かれた第4回中国国際消費品博覧会では、最新の科学技術を生かした多くの製品が展示され、訪れた人々が未来の生活を一足先に体感した。

 中国の小型無人機(ドローン)メーカー、広州億航智能技術(イーハン)は、軸8本とプロペラ16枚からなる独特な形をした自動操縦の「空飛ぶクルマ」をパビリオンの外で展示し、注目を集めた。同社の賀天星(が・てんせい)副総裁は「われわれはつい先日、有人自動操縦機の世界初の生産許可証を取得した。新型自動操縦機の耐空性基準と参照対象ができた」と語る。

中国国際消費品博、ハイテク製品で「未来」体感

14日、第4回中国国際消費品博覧会の華為技術(ファーウェイ)のブース。(海口=新華社記者/楊冠宇)

 低高度空域での飛行活動による「低空経済」は今後さらに発展し、将来的にはますます多くの航空機が普段の移動に姿を見せることになるとみられる。賀副総裁は「構造設計や指揮制御システムの設計、デジタル都市管理、立体交通ネットワーク管理などの研究開発の加速が求められる」との見方を示した。

 中国通信機器大手、華為技術(ファーウェイ)のブースでは、スマートカー「智界S7」を体験しようとやって来る来場者が後を絶たなかった。パーソナルデバイス、スマートカー、スマートホームの間でのシームレスな切り替えや連携も、未来の生活により多くの選択肢をもたらす。ブース担当者の王海濤(おう・かいとう)さんは「同じシステムを利用すれば、携帯電話やタブレット端末と車載ディスプレーやスマートホームとを接続できるようになる。モバイルワークがより便利になるとともに、家での生活もより安全になる」と指摘する。

中国国際消費品博、ハイテク製品で「未来」体感

16日、第4回中国国際消費品博覧会の科大訊飛(アイフライテック)のブースで披露された掃除ロボットのデモンストレーション。(海口=新華社記者/楊冠宇)

 同社の端末事業部の最高戦略責任者でスマートホーム製品ライン総裁の邵洋(しょう・よう)氏は「家庭生活では、高齢者が一人でいる時に転倒するなどの事故を避けることは難しい。センサーで異常を検知し、紐付けされた家族の携帯電話にすぐに知らせるようにすれば、家族の安全を守ることができる」と説明した。

 今回の消費品博ではスマート家電製品が広く注目を集めた。音声認識技術大手、科大訊飛(アイフライテック)の展示ゾーンでは、来場者が掃除ロボットに障害を設置し、音声やジェスチャーで命令を出し、機能を確かめていた。同社家庭用ロボット業務部の方何鋭(ほう・かえい)ブランドマネジャーによると、このロボットは独自の人工知能(AI)開発プラットフォームと大規模言語モデルによって、より長く複雑な音声命令やジェスチャー命令を識別し、さまざまな汚れに対して自律的な掃除ができる。

中国国際消費品博、ハイテク製品で「未来」体感

15日、第4回中国国際消費品博覧会でAIを搭載した人型ロボットに触れる来場者。(海口=新華社記者/郭程)

 ドイツの清掃機器大手ケルヒャーのブースでは、醤油やケチャップのしみが付いたソファーが専用クリーナーでたちまちきれいになる様子が実演されていた。ケルヒャー中国の蔣珠剛(しょう・しゅごう)プロダクトマネジャーは「ソファーやマットレス、カーペット、カーテンなど布製品の清潔を保つことは消費者の悩みの種になってきた。わが社がスプレー抽出の特許技術を用いて開発した専用クリーナーは、布製品を外したり日干しすることなく、手軽に洗浄できる」と紹介。すでに複数のホテルや家事代行会社から注文を受けているという。(記者/夏天、趙葉苹)

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