「漫画村」元運営者「見せしめにするための裁判」 17億支払い命令に「ものすごい不満」訴える

漫画の海賊版サイト「漫画村」の元運営者・星野ロミ氏が2024年4月18日にYouTube動画を公開し、同日に東京地裁で判決が下された裁判で、大手出版社3社に対して約17億円の損害賠償の支払いを命じられたことについて言及した。

星野氏は、19年9月に著作権法違反と組織犯罪処罰法違反の容疑で逮捕。21年6月に福岡地裁から懲役3年、罰金1000万円、追徴金約6257万円の有罪判決が下されている。

裁判前は楽観視「気持ちはすごい楽です」

動画は東京地裁前で撮影されたとみられ、前半は判決前、後半に判決後の心境を語る内容となっている。

判決前は、判決後に逮捕の可能性がある刑事事件の裁判に比べ、「気持ちはすごい楽です」「他人事じゃないんだけど、他人事みたいな」と心境を明かした。また、大手出版社3社から約19億円の賠償金を求めて訴えられていたが、自身は追徴金の支払いを命じられていることから財産を持てない状況だといい、「仮に民事で負けたところで、自分の財産はないところから取れない。だから気が楽なのかもしれません」とも語った。

楽観視している様子がみられた裁判前だったが、結果は約17億円の支払い命令。これに星野氏は「これで3年分の収入なくなっちゃったー」と落ち込む様子を見せた。星野氏は著作権の時効を超えて提訴されたため賠償責任はないと主張していたといい、「ほぼ満額、損害賠償を認められてしまったので、不満か不満じゃないかと言われたら、ものすごい不満を持ってます」と明かす。

さらに、「そもそも18億円なんて持ってない」として今回の判決は「パフォーマンス的な。こんな『漫画村』なんて作ると18億円損害賠償(の判決が)出るんだぞっていう風に、見せしめにするための裁判だったと思ってる」と主張。「あまり気にせず今後も頑張っていこうと思っています」と前向きさを見せた。

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