「動機は身勝手」 偽の1万円札を使った罪の男 検察側は懲役3年を求刑

2023年10月、鹿児島県薩摩川内市でタクシー乗車代金の支払いに、偽の1万円札を使った罪に問われている男の裁判員裁判が18日鹿児島地裁で開かれ、検察側は懲役3年を求刑しました。

偽造通貨行使の罪に問われているのは、薩摩川内市宮崎町の会社員、戸田伸明被告(53)です。

起訴状などによりますと、戸田被告は去年10月、薩摩川内市でタクシー乗車代金の支払いに偽の1万円札を使ったとされていて、17日の初公判では「間違いありません」と起訴内容を認めています。

17日の裁判で検察側は、「偽造通貨が流通するとわが国の通貨の信用をおとしめることになる」と指摘した上で「偽札を使ってみたいという動機は身勝手で、犯行に酌むべき事情はない」などとして、懲役3年を求刑しました。

一方、弁護側は「被告人は反省していて、長期にわたる勾留や一連の報道などですでに社会的制裁を受けている」などとして、執行猶予つきの判決を求めました。

最後に戸田被告は「迷惑をかけた人に謝りたい」と反省の言葉を述べ、裁判は結審しました。

判決は19日午後2時50分に言い渡される予定です。

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