マツダ、CX―80初公開 ドイツで900万円台の最高価格帯 3列シート、広い車内空間

マツダが初公開した新型SUVCX―80の欧州仕様車

 マツダは18日、3列シートの新型スポーツタイプ多目的車(SUV)CX―80を初公開した。日本と欧州で販売するマツダ車で最も高い価格帯になるとみられ、ドイツでは900万円台から。マツダがラージ商品群と呼ぶ大型SUVの販売が順調な米国に続いて、購入者をさらに増やせるかが焦点になる。

 欧州に投入するのは、排気量3300ccの直列6気筒ディーゼルエンジン(DE)とモーターを組み合わせた簡易型ハイブリッド車(HV)、2500ccの直列4気筒ガソリンエンジンを搭載したプラグインハイブリッド車(PHV)。5月に予約の受注を始め、今秋に発売する。価格はドイツで約910万円から、英国では約990万円からに設定した。

 CX―80はマツダが欧州に投入する初めての3列シートSUVで、広い車内空間を備える。2列目のシートは2人掛けと3人掛けから選べる。座席や荷室にゆとりを持たせ、子どもが多い家庭や、行楽でたくさんの荷物を運びたい人のニーズに応える。先行して発売したCX―60よりも車体が大きく、全長は25・5センチ長い。

 日本では今秋までに発売する。ラインアップや価格は明らかにしていないが、少なくともHVとPHVをそろえるとみられる。日本と欧州以外では、オーストラリアで年末、ニュージーランドで今年の後半にそれぞれ発売する予定でいる。今月中に防府工場(防府市)で生産を始める見通し。

 ラージ商品群は2022年に日本と欧州向けに発売したCX―60を手始めに拡充してきた。利益率が高い一方、高価格帯のため販売戦略が重要になる。マツダは「欧州市場での最上級となる商品を導入することで、ラインアップの拡充とブランド強化を図る」としている。

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