イラン司令官、核の原則見直し示唆 イスラエル反撃を警戒

[ドバイ 18日 ロイター] - イラン革命防衛隊の核安全保障担当幹部は18日、イスラエルの脅威を受け、核を巡る原則を見直す可能性があると述べた。タスニム通信が伝えた。

これまでイランが平和目的と説明してきた核プログラムの行方が懸念される。

イスラエルは、13日のイランによるミサイルと無人機の攻撃に報復する構えを見せている。

革命防衛隊の核安全保障担当幹部は「核施設に対するシオニスト政権(イスラエル)の脅威を踏まえ、核ドクトリンを見直し、これまでの判断から脱することもあり得る」と発言。

「シオニスト政権がわれわれの核拠点・施設に対し行動を起こそうとするなら、確実に断固として彼らの核施設に高性能ミサイルで応戦するだろう」と述べた。

イラン外務省のコメントは得られていない。

イランの核計画は、最高指導者のハメネイ師が最終決定権を持つ。

2021年に当時の情報相が、西側の圧力を受けて核兵器開発に動く可能性があると述べたが、核兵器開発はハメネイ師が2000年代初頭に宗教令(ファトワ)で禁じている。ハメネイ師は19年に「核爆弾の製造と備蓄は間違っており、使用はハラーム(禁忌)だ。われわれは核技術を有するが、それを断固として避けてきた」と改めて述べた。

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