【新日本】高橋ヒロムが〝冬眠生活〟から目覚め予告 昨年MVP候補も続く低空飛行「長らくお待たせしました」

目覚めを予告した高橋ヒロム

新日本プロレスの高橋ヒロム(34)が、〝冬眠生活〟からの目覚めを予告だ。昨年度の「プロレス大賞」では内藤哲也とMVPの賞取りレースを展開したが、今年は1月4日東京ドーム大会でのIWGPジュニアヘビー級王座陥落からまさかの低迷。持ち前のスーパーポジティブ思考に説得力を持たせるためには、次期シリーズ(20日、町田で開幕)からの逆襲が義務づけられる。

王座陥落というショッキングなスタートを切った今年のヒロムは、結果を残せない日々が続いている。12日の米シカゴ大会でも元WWE戦士のムスタファ・アリに完敗。年間を通じてベルトを保持し、MVP投票で内藤に次ぐ票を得た昨年とは対照的な低空飛行だが、当の本人は気丈な振る舞いを崩さない。

「でも、自分はまだ今のところMVPじゃないかなと思ってるんですよ。逆パターンというか。逆転の高橋ヒロムですよ。逆にここから一気に来るんじゃない?と。嵐の前の静けさですよ」と謎の論理を展開した。

ともあれ、そこまで言うなら逆襲が不可欠だ。29日鹿児島大会ではBUSHIとのコンビでIWGPジュニアタッグ王者クラーク・コナーズ&ドリラ・モロニーへの挑戦が決まっており、「まだ一回も取れてないですし、最後のチャンスは大胸筋のケガで流れてしまっているんですよ。なので今度こそ取りたいなと」。2021年2月に自身の負傷で挑戦が流れてしまった同王座への思いを告白する。

「試合で夢中になってしまうと、我が出過ぎて周りが見えなくなってしまう傾向があって。シングルではそれでよくてもタッグではダメなので、今回は(バレットクラブ)ウォー・ドッグスが相手といえども、心を穏やかにしようかなと。〝仏のヒロム〟になった方がチャンスが出るんじゃないかと」と、キャリア14年目にして初のタッグタイトル取りを誓う。

さらにウォー・ドッグスとの抗争勃発により、23日の東京・後楽園ホール大会では敵軍リーダー、デビッド・フィンレーとのシングル戦も実現。「フィンレー戦から結果を残していかないとなと。オイシイ相手ではありますね。ここで勝ってしまえば、一気に自分の勢いというか、MVPへの道も開かれますし。もういっか、本気出そう、長らくお待たせしましたって感じです。このままMVPを取っても『何かよからぬ力が働いたよ』って思われてしまうので」と、ヘビー級トップ選手を踏み台にする決意を明かした。

念のため言っておくが、このままならヒロムが今年MVPを取れる可能性はゼロだ。いつまでも不発弾ではいられない。「ベスト・オブ・ザ・スーパージュニア」(5月11日、千葉で開幕)の季節を前に、タイムボムが完全復活を果たす。

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