新幹線車内“謎の突起物”へのX投稿が閲覧数1300万回超の大反響 JR東海が明かす「知られざる名称」と用途

新幹線の車内の様子。座席の上部には気になる“突起物”が  画像は「photoAC」より

今年の春は寒暖の差が激しく、東京でようやく桜が咲き始めたのは4月初旬のこと。電車に乗って遠出する人も増えようというなか、X(旧ツイッター)上で大きな話題となったのは、「東海道新幹線の座席についている丸い突起物」だ。

新幹線の車両内の通路側になる座席の角についている突起物。完全な球形でもなく、絶妙な丸さの物体だ。これについて、あるXユーザーが《新幹線に乗ってるといつも気になる後頭部っぽい突起物》と、当該部分を撮影した写真を添えて投稿。

このユーザーは続けて《なんでついてるんだろこれ。立ち上がる時に握ると座席の人が揺れるし使い道に悩む。荷物を掛けるのは違う気がするし》と素朴な疑問をつぶやくと、“後頭部っぽい”という着眼点の面白さも相まってか1300万ビューもの大反響を呼ぶ事態に。

X上には《後頭部ですね》《髪生やしときました》などと反応する人が続出するほか、使い方については《歩いてる人用ですかね》《何となく掴んでたけど、違うのかな?》と個々の見解が次々に集まった。

■謎の丸い物体――JR東海が明かした“名称”

さて、ではその“突起物”の正体は何なのか。弊サイトが東海旅客鉄道(JR東海)の広報担当者を直撃すると、まずその突起物の名称は「手すり」。手すりと言うと棒状のものを想起するが、この丸い突起物はあくまでも「手すり」だという。使い方は?

「東海道新幹線の座席についている手すりに関しては、立っているときや車内移動の際に通路を歩くお客さまが体を支えるものになります」(広報担当者)

完全な球体でないのは、指をひっかけて握りやすい形になっているという。窓側の座席の肩にもついているが、それは座席をくるりと回して向かい合わせにした時にそちらが“通路側”となるためだという。

また、”手すり”以外の活用方法を尋ねると、「特定の使用についてはお知らせはしていない」としたうえで、「手すりに限らず、ほかのお客さまのご迷惑になるような行為はご遠慮いただき、快適な車内環境にご協力いただけたらと思います」とのことだった。

転びそうになったり、車体が揺れたときなどに頼りになる絶妙の丸みをした「手すり」。それでも握る際に力を入れすぎると、前の座席が揺れてしまうこともあるので、配慮は必要だろう。

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