建築学会/24年大賞に坂本功・橘秀樹・服部岑生の3氏、学会賞も決定

日本建築学会(竹内徹会長)は、2024年の大賞や学会賞などを決定した。建築に関する学術・技術・芸術の発展に貢献した個人会員をたたえる大賞には終身正会員の坂本功氏(東京大学名誉教授)と橘秀樹氏(東京大学名誉教授)、名誉会員の服部岑生氏(千葉大学名誉教授)の3人が選ばれた。=10面に大賞を除く各賞の詳細
学会賞は論文部門に6件、作品部門に3件、技術部門に3件、業績部門に3件を選んだ。教育賞5件(教育業績1件、教育貢献4件)、著作賞5件、作品選奨10件、奨励賞15件、文化賞2件、作品選集新人賞18件(27人)も選出した。
大賞の坂本氏は「木造建築物の保全に関する業績」が、橘氏は「建築音響学と騒音制御工学の発展に対する多大な貢献と国際活動における顕著な業績」が受賞につながった。服部氏は「住宅・住宅地の建築計画に関する学問的確立・社会実装とそれらを踏まえた市民社会支援活動方策の構築および建築教育の改革に関する功績」が高く評価された。
大賞や学会賞などの贈呈式は5月30日に東京都港区の建築会館ホールで開く通常総会後に実施する。奨励賞と作品選集新人賞の表彰式は、8月27~30日に明治大学駿河台キャンパス(東京都千代田区)で開く24年度日本建築学会大会に合わせて実施する予定だ。
坂本 功氏(さかもと・いさお)1971年東京大学大学院工学系研究科建築学専門課程博士課程修了、同年建築研究所第三研究部構造研究室研究員、73年東京大学工学部助教授、89年同工学部教授、2006年同名誉教授、同年慶応大学理工学部特別研究教授。著作に『図説日本木造建築事典-構法の歴史-』(総編集)など。徳島県出身、80歳。
橘 秀樹氏(たちばな・ひでき)1967年東京大学工学部建築学科卒、77年同生産技術研究所助教授、91年同生産技術研究所教授、2004年千葉工業大学教授。著作に『環境騒音・建築音響の測定(音響テクノロジーシリーズ8)』など。東京都出身、80歳。
服部 岑生氏(はっとり・みねき)1969年東京大学大学院工学系研究科博士課程修了、同年千葉大学講師、76年工学博士(東京大学)、同年千葉大学助教授、93年同教授。著作に『和室学』など。愛知県出身、83歳。

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