気分は城主、福山城で「城泊」 19日予約開始 宿泊は7月から

夕食の会場となる月見櫓1階

 福山城(広島県福山市丸之内)を管理するふくやま芸術文化財団は19日午前11時、城に泊まる「城泊」の予約受け付けを始める。城主の気分を味わえる入城体験や地元食材を使った供応料理などを企画。7月1日から宿泊できる。城泊は国内3カ所目。

 2022年に大規模改修された天守と周辺施設を夜間貸し切り、専属のコンシェルジュが案内する。城主の装いで、国重要文化財の筋鉄(すじがね)御門から「家臣」に出迎えられながら入城。月見櫓(やぐら)1階で、地元産食材を使った夕食を楽しむ。福山藩主阿部正弘が来航したペリーを接待した雰囲気を再現する。

 天守最上階で琴の生演奏を聞きながら夜景と酒を味わえる。月見櫓2階の和室に宿泊。入浴施設は御湯殿に設け、蒸し風呂をイメージしたサウナもある。

 1泊2人2食付き132万円から。各組オーダーメードで、能鑑賞のオプションのほか、神楽鑑賞なども今後検討する。

 枝広直幹市長は18日の記者会見で「市中心部の活性化につながる中核的な事業。歴史の追体験を楽しんでほしい」と話した。

© 株式会社中国新聞社