一線都市からUターンがトレンド?県政府所在地で働く大卒者の平均月収11万3000円―中国

中国の大学卒業生の中で大都市の一線都市だけを見るのではなく、小都市に目を向けるようになった人がますます増えており、県政府所在地へUターンして就職する新たなトレンドが生まれた。写真は四川大学。

麦可思(MyCOS)研究院がこのほど発表した「中国2018-20年度大学卒業生育成品質追跡評価青書」の統計によると、現在、大学卒業生の中で大都市の一線都市だけを見るのではなく、小都市に目を向けるようになった人がますます増えており、県政府所在地へUターンして就職する新たなトレンドが生まれた。

同青書は過去5年間近くの卒業生を追跡して統計をまとめた。それによると、卒業生は卒業後半年で県政府所在地で働く人の割合が大幅に上昇し、18年度の20%から22年度は5ポイント上昇して25%になった。そのうち男性は18年度の19%から22年度は24%になり、女性は18年度の22%から22年度は27%になった。

県政府所在地にUターンして就職するのはどんな人か。麦可思が学部卒業生を追跡して卒業から5年後にどこで働いているか統計をまとめたところ(16年度と17年度の卒業生を合わせて算出)、県政府所在地で働いている卒業生のうち、59%は卒業後5年間ずっと県政府所在地で働き、41%はしばらく別の場所で働いてから県政府所在地に来て就職したことが分かった。

県政府所在地に戻って就職することを選ぶ背景には、県政府所在地での仕事の賃金レベルの上昇がある。麦可思の統計データによると、県政府所在地で働く大学卒業生の平均月収が、18年度の4640元(約9万7000円)から22年度の5377元(約11万3000円)に上昇した。一方で、仕事への満足度も18年度の67%から22年度の76%に上昇した。

それでは、県政府所在地にUターン就職した卒業生に人気の仕事は何か。麦可思の統計によると、22年度学部卒業生の県政府所在地での雇用の割合が高い2大業界は教育と政府・行政管理だった。そのうち教育関係の仕事は23.6%を占め、全国の22年度学部卒業生における割合を10.6ポイント上回り、政府および行政管理の仕事は14.9%を占め、同割合を8.1ポイント上回った。(提供/人民網日本語版・編集/KS)

© 株式会社 Record China