東日本国際大が米シリコンバレーに留学拠点、25年開設へ

 東日本国際大が来年早々にも、米西部カリフォルニア州シリコンバレーにサテライトキャンパスの開設を目指していることが18日、同大への取材で分かった。

 シリコンバレーは、米IT大手グーグルや数多くのスタートアップ(新興企業)が立地する地域。東日大はサテライトキャンパスを留学の拠点として活用する計画で、学生に現地に根付く起業家精神を学んでもらうことにより、福島県復興を先導する人材育成を目指す。

 東日大によると、欧米に拠点を置くのは初めて。シリコンバレーの教育機関内にサテライトキャンパスを設ける。留学の拠点とするだけではなく、教職員の利用も想定する。

 東日大は今夏、学生をシリコンバレーに派遣して研修を実施する。研修では現地で活躍する日本人起業家をはじめ、「GAFA」と呼ばれるグーグル、アップル、メタ(旧フェイスブック)、アマゾン・コムの巨大IT4社の社員らからの講義を受ける予定だ。研修成果を踏まえ、今後の留学プログラムを構築する。

 先端産業の一大拠点に発展したシリコンバレーには「アントレプレナー(起業家)精神」が浸透しているとされる。学生はこうした精神を現地で学び、課題解決能力や答えのない課題に挑戦する心を養っていく。

 浜通りでは福島・国際研究産業都市(イノベーション・コースト)構想に基づく取り組みが進む。東日大は、留学経験者が浜通りの課題解決に向けて起業する機運も高めたい考えだ。

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