湘南を遊び尽くせ Locomo代表の栗原さん、地域情報発信アプリ開発 藤沢市

開発したアプリを紹介するLocomo代表の栗原さん

「湘南を遊び尽くそう。」。そんなコンセプトを掲げたアプリを鵠沼松が岡在住のフリーエンジニアでLocomo代表の栗原恵介さん(30)が開発した。イベント情報を中心に誰でも発信できるのが特徴で、配信から半年ほどで順調に利用者も伸びている。アプリはただの情報ツールにあらず。青写真に描くのは、地元の魅力をたっぷり詰め込み、地域を盛り上げる一大プラットフォームへの成長だ。

野菜の直売やライブ、子育て、ビーチクリーン、栗原さんが開発したアプリ「Locomo」にはさまざまな分野のイベント情報が並ぶ。2022年8月に開設したウェブページを基盤に23年11月に配信を始めた。

イベント情報は主催者自身が「ホスト」となり、自ら発信。アプリ版からは実名のタイムライン機能も実装し、「地域に関する情報」であれば自由に投稿できる。

利用者は現在約350人。藤沢・茅ヶ崎・平塚・鎌倉・逗子の市ごとや駅名によるエリア指定が可能。アプリには事業者やミュージシャン、NPO関係者などのインタビュー記事のほか、クーポンも掲載されている。地元の穴場や人気店情報、地域で活動する人の思いなど、「地元の人と共有したい情報」が手元の端末から一度に閲覧できる手軽さが魅力だ。

地元の楽しさ実感

栗原さんは湘南高校を卒業し、東工大を経てIT企業に就職。ウェブページ制作やデータ分析、広報業務などを手掛けてきた。

転機になったのはコロナ禍。出社や遠出の機会が減り、自然と地元で過ごす時間が増えた。

藤沢に生まれ育ったが、それまで地域のことはほぼ知らなかった。ある日、海を散歩しているとブラジル発祥のビーチスポーツ「フレスコボール」に興じている人たちを見かけ、加わってみると「超楽しかった」。

目を凝らせばこだわりの詰まった商店やイベントなどが大小さまざまある。「地域には魅力あるコンテンツが詰まっている。近くで体験できる優位性は地域の活性化にもつながるはず」とウェブ版の作成を着想。一念発起し、昨年末に独立開業した。

地域通貨構想も

現在はフリーエンジニアとして活動しながら仲間3人とアプリやサイトを運営。イベント企画や動画配信にも取り組むほか、今後は地域通貨の仕組みも構想中といい、事業拡大を目指している。

「自分たちが暮らしている地域はこんなにも豊かで楽しいのだと伝えたい。より多くの人を巻き込んでいけたら」

利用無料。アプリのダウンロードやウェブサイトなど詳しくは専用サイト(二次元コード)へ。

アプリ版のトップページ
アプリのダウンロードなどリンク

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