日本が利上げを続け、米国が利下げに踏み切る可能性はあるのか―華字メディア

16日、日本華僑報網は、日本の利上げと米国の利下げの可能性について論じた文章を掲載した。

2024年4月16日、華字メディアの日本華僑報網は、日本の利上げと米国の利下げの可能性について論じた文章を掲載した。

文章は、15日に発表された米国の3月の消費者物価指数(CPI)が前年同月比3.5%増と市場予想の3.4%増を上回ったことで、FRBの利下げ観測が一段と後退し、特に日米金利差の問題が顕著になったと紹介。このため、同日に円/ドル相場が1990年6月以来34年ぶりの安値となる154円40銭まで下落したと伝えた。

その上で、少し前にマイナス金利を解除した日本銀行が今後も利上げを続けるかについては「通常、中央銀行が利上げを決定するのは、過度なインフレ率を抑制するため。現在の日本には物価上昇率が3%を大きく上回る高インフレの状況はなく、理論的には利上げの必要はない」とした。

また、日本にとって重要な経済同盟国である米国で高インフレが発生しており、米国が日本に対して円安の状態で大量の米国製品を購入し、米国内のインフレを吸収することを求めているとしたほか、岸田文雄首相も自らの政治的業績を作るために円安の状態を保った上で株式市場の反映を維持しようとしていると指摘。株式市場の活況には金融緩和の環境も維持する必要があるため、利上げ政策の導入はさらにありえないことになると論じた。

文章はさらに、米国の利下げの可能性についても言及。今年1〜3月のGDP成長率は3.4%増で、利下げによって景気回復を図る状況ではないとする一方で、大統領選挙と株式市場の連動性が高いことから、意図的な利下げによって株価を刺激する可能性は存在するとし「米国による利下げは、日本による利上げよりは可能性がある」との見方を示した。(翻訳・編集/川尻)

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