バド桃田賢斗が日本代表引退「世界一もう厳しいかな」 現役は続行

桃田賢斗

 バドミントンの男子シングルス元世界王者、桃田賢斗(29)=NTT東日本、富岡高卒=は18日、東京都内で記者会見し、日本代表からの引退を表明した。桃田は「世界一を目指したいとずっと思っていて、今の自分ではもう厳しいかなと思った。とても充実した代表人生だった」と語った。

 団体世界一を決める国・地域別対抗戦、トマス杯(27日開幕・成都=中国)が代表として最後の大会となる。今後は所属先に在籍したまま、国内の全日本総合選手権やリーグ戦「S/Jリーグ」には出場する。

 桃田は代表引退の理由として2020年1月に遠征先のマレーシアで交通事故に遭い、右目眼窩(がんか)底骨折で手術を受けた影響などを挙げた。

 桃田は香川県出身。富岡一中、富岡高卒。13年にNTT東日本に入り、18年には日本男子で世界選手権を初制覇し、世界ランキング1位を獲得。19年に国際大会で歴代最多の年間11度の優勝を飾り、ギネス世界記録に認定された。13年には第23回みんゆう県民大賞のスポーツ賞を受賞した。

 一方、16年に違法賭博問題が発覚して出場停止処分を受け、同年のリオデジャネイロ五輪は出場できなかった。21年の東京五輪は1次リーグで敗退。近年は故障続きで今夏のパリ五輪出場は絶望的となっていた。

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