桃田代表引退表明 バドミントン元世界王者

 バドミントン男子シングルスの元世界王者・桃田賢斗(29)=NTT東日本、富岡高出身=は18日、東京都内で会見し、日本代表から引退すると表明した。腰のけがにより国際大会の欠場が続き、パリ五輪出場は絶望的となっていた。27日に中国・成都で開幕する国・地域別対抗戦トマス杯が日本代表として最後の大会となる。国内大会で競技は継続する。

 香川県三豊市(旧三野町)出身。親元を離れ、富岡一中、富岡高で学んだ。富岡高1年時に東日本大震災と東京電力福島第1原発事故が発生し猪苗代町に避難。富岡高3年時の2012(平成24)年に世界ジュニア選手権で日本人で初めて優勝した。高校卒業後はNTT東日本に進み、2018年に日本男子として初めて世界選手権を制覇、2019年に2連覇を達成した。2018年9月には世界ランキング1位となった。

 一方で、違法賭博問題で出場停止処分を受け、2016年のリオデジャネイロ五輪は出場を逃した。2020(令和2)年1月には遠征先のマレーシアで交通事故に遭い、大けがを負った。2021年の東京五輪は1次リーグで敗退した。

 2018年10月、福島民報スポーツ大賞を受けた。

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