「免許返納したのに」「年寄りへ配慮ない」 利用者困惑、小湊バス大幅減便で 平日26→1本の路線も

減便を知らせる張り紙と小湊鉄道バス=18日午後、JR千葉駅

 千葉市や市原市で路線バスを運行する小湊鉄道バス(市原市)が今月のダイヤ改正に伴い17路線で大幅減便を行ったことが18日、同社への取材で分かった。運転手の不足や「2024年問題」に対応するためで、千葉市内では平日26本を1本に減らした路線や、土休日の運行を取りやめた路線もある。

 小湊鉄道バスの大幅減便について、利用者は困惑を隠さない。月に一度ほど通勤で利用している看護師の女性(25)=千葉市中央区=は「乗りたい時間にバスが来なくて不便。減便を知らなくて、バス停で長時間待たされたこともあった」と明かした。

 銭湯に行くために利用するというパートの酒井美紀さん(56)=同市美浜区=は「免許を返納して車の運転を辞めたが、こんなに減便するとは思わなかった」。通勤で利用している介護士の男性(20)=同市中央区=は「最寄りのバス停の減便がひどく、バスや電車に乗るために約2キロ歩くこともある。特に夜の便がほとんどないのは困る」と嘆いた。

 買い物で毎日利用する無職女性(75)=同=は、「困ってしょうがない。土日が1本もなくて買い物に行けず困っている。お年寄りが多いのに何でこんなことになったのか。いくら何でもひどすぎる」と不満を漏らした。

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