中国広東省の貿易額、1~3月は12%増

中国広東省の貿易額、1~3月は12%増

輸出されるリチウムイオン電池の通関検査を行う広東省汕頭税関の職員。(3月11日撮影、汕頭=新華社配信)

 【新華社広州4月19日】中国税関総署広東分署がまとめた広東省の今年第1四半期(1~3月)の貿易額は前年同期比12.0%増の2兆400億元(1元=約21円)で、2023年末から安定した回復・上向き基調を続け、同時期として過去最高を更新し、引き続き全国トップに立った。うち輸出は9.0%増の1兆3100億元、輸入は17.6%増の7311億4千万元だった。

 全体的に伸びが大きかった。貿易全体の伸び率は2桁台となり、23年第4四半期(10~12月)を10.2ポイント上回り、11四半期ぶりに最高を更新した。輸出と輸入はともに増加し、伸び率は前四半期(23年10~12月)を10.1ポイント、10.5ポイントそれぞれ上回った。

 企業など経営主体の活力が大きかった。輸出入実績のある貿易企業は11.6%増の10万1千社となった。うち中小零細企業を中心とする民間企業は19.2%増の1兆2800億元で、全体に占める割合は62.9%と前年同期より3.8ポイント上昇した。外商投資企業(外資系企業)は6430億6千万元で全体の31.5%、国有企業は1088億4千万元で5.3%をそれぞれ占めた。

 貿易相手が安定していた。主要貿易相手との貿易はいずれも伸び、うち東南アジア諸国連合(ASEAN)は5.3%増の3244億2千万元で、引き続き広東にとって最大の貿易相手となった。欧州連合(EU)は3.7%、米国は8.0%それぞれ増加した。「一帯一路」共同建設国は8.5%増、地域的な包括的経済連携(RCEP)協定加盟14カ国は7.9%増となった。

 輸出が好調だった。機械電気製品の輸出額は6.4%増の8508億7千万元で、輸出全体の65.1%を占めた。うち電子部品は18.1%増、自動データ処理機器・同部品は10.2%増、家電製品は14.2%増、携帯電話は12.3%増。先端設備とされる船舶の輸出は55.1%増、工作機械は32.0%増、航空機は78.0%増となった。労働集約型製品は0.9%増の1833億4千万元、農産物は4.0%増の292億元だった。

 輸入規模が拡大した。集積回路(IC)の輸入額は19.3%増の2473億8千万元、自動データ処理機器・同部品は2倍の380億9千万元、半導体設備は3.2倍の124億7千万元だった。重要な生産財のうち、銅鉱砂の輸入量は8.9倍、石炭は57.3%増、原油は64.9%増となった。

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