FIIOのポータブルカセットプレーヤー「CP13」は4月26日発売、約2万円

(株)エミライは、中国FIIO Electronicsの新製品として、“復刻シリーズ”第一弾という位置づけのポータブルカセットプレーヤー「CP13」を4月26日に発売する。価格はオープンだが19,800円前後での販売が予想される。本体色は「Black & White」「Blue」の2色。

FIIO「CP13」

なお専用アクセサリーとして、「CP13 専用ケース」も用意。本体と同日の4月26日発売で、こちらも価格はオープンだが、3,960円前後での販売が予想される。ケースも本体に合わせた2色展開だ。

2月に行われたヘッドホン祭miniで展示され話題となったモデル。日本での販売価格や発売日が今回明らかになった格好だ。なお、すでに当サイトではグローバルモデルの試用レポートも掲載している。

エミライでは「現在では希少となった構成部品のサプライチェーンと協力し試行錯誤を繰り返して誕生した、新時代のカセットプレーヤー」と表現。開発初期段階では中止の危機もあったが、長い時間をかけて開発を着実に進めて、商品化にこぎつけたという。

音質を高めるための特徴は、直径30.4mm、厚さ4mmの超大型純銅製フライホイールを採用したこと。一般的なカセットプレーヤーに搭載されているものよりも大きく、これによりテーブルのリールがスムーズに動き、ワウ・フラッターを極めて低く抑えることが可能になったという。

超大型純銅製フライホイールを採用

また本機は、4.2V電源という高電圧で動かすモーターを搭載した。一般的なカセットプレーヤーで使われるものより高電圧な電源は、モーター速度安定化回路と連動し、必要に応じてモーターの抵抗を増加させることで動作速度を安定させるという。

テープに記録された情報を読み取るヘッドは、品質に優れたものだけを選定して搭載している。磁気ヘッドの左右チャンネル差を一般的なカセットプレーヤーに比べて抑えることで高音質化を図った。なおヘッド構造にはバランス回路設計を採用している。また磁気ヘッドには厚みを増したカバーを採用し、外部干渉による保護や耐摩耗性を向上させている。

ヘッドは品質に優れたものだけを選定して搭載している

回路は磁気ヘッドから信号増幅までフルアナログで、オペアンプには「JRC5532」を採用している。これらの特徴により、心地よいアナログライクなサウンドが得られるという。

筐体はオールアルミで、ダブルカラーを採用。全体的には角張っていながら、随所に丸みを帯びた意匠を取り入れている。ボリュームノブもアルミ製で、大型のアナログボリュームポテンショメーターを配置している。

カセットプレーヤーでありながら現代的な仕様を採り入れたことの一つに、1800mAhのリチウム電池を搭載し、長時間駆動が可能なことが挙げられる。具体的には、13時間のバッテリー寿命と268日間の待機時間を実現している。さらにデュアルモード電源を採用しており、5V電源アダプターに接続するとUSB Type-Cポートからの充電が可能。また、充電しながらの使用にも対応している。

別売りの専用ケースに入れたところ

ヘッドホン出力は3.5mmステレオミニ。出力レベルは250mV以上(32Ω)、インピーダンスは8-150Ω。S/N比は55dB以上。筐体のサイズは約120×88.3×31.8mm、質量は約310g。USB Type-A to Cケーブル、保護フィルムを付属する。

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