宝塚音楽学校、112期生が入学式 グレーの制服の40人、タカラジェンヌ目指し 憧れの世界へ一歩

入学式を前に記念撮影に臨む112期生たち=19日午前、宝塚市武庫川町、宝塚音楽学校(撮影・吉田敦史)

 未来のタカラジェンヌを育てる宝塚音楽学校(宝塚市武庫川町)で19日、第112期生の入学式があった。兵庫県出身者3人を含む新入生40人が伝統のグレーの制服に身を包み、憧れの宝塚歌劇団の舞台に向けて一歩を踏み出した。

 今年は480人が受験し、変わらぬ難関ながら競争倍率は12倍と直近10年で最も低くなった。村上浩爾理事長は祝辞で歌劇団の俳優が昨年急死したことに触れ、「ルールや慣習の中には非合理で過剰な負担や気遣いが生じていたところもある。時代に合わせてアップデートしようとしており、音楽学校でも指導方法の見直しを進めている」などと述べた。

 新入生総代の今井咲さん(千葉県船橋市)は「立派な舞台人になるよう、限りない芸の道を精進することを誓います」と力強く答辞。最後に上級生から校章バッジを胸に着けてもらう恒例のセレモニーもあり、笑顔で激励されて涙ぐむ新入生もいた。川西市出身の田島妃葉さんは「周りをパッと明るくできるような、すてきな娘役になりたい」と胸を高鳴らせた。

 40人は2年後のデビューを目指し、歌やダンス、芝居などのレッスンに励む。(村上貴浩)

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