日本人がなにげなく使う言葉に感激 フランス人が「心を奪われた日本語」とは

「心を奪われた日本語」を口にするオレリアン・プダさん(画像はスクリーンショット)

世界には多くの言語があり、文化的な背景からほかの言語には翻訳できないフレーズもあります。近い意味の言葉はあっても、ニュアンスまでは伝え切れないものも。日本で暮らすフランス人YouTuberのオレリアン・プダさんは、日本人がいつもなにげなく使っている言葉を紹介。意味を深く理解する姿に、多くの反響が寄せられています。

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「単純に『家を出るね』という意味だと思っていました」

日本在住8年になるオレリアンさん。とても流暢な日本語を話す姿も印象的です。そんなオレリアンさんが、自身のインスタグラムアカウント(bebechan_france)で「フランス人が心を奪われた日本語」として紹介したのは、「いってきます」でした。

最初は、「単純に『家を出るね』という意味だと思っていました」というオレリアンさん。日本の歴史や文化を理解するなかで、この言葉には「『必ず帰ってきます』という意味が込められている」と知りました。

オレリアンさんは、「いってきます」について、愛する人へ「無事に帰ってきます」という“誓いの言葉”として使われると説明。また、「いってきます」と言われたら「いってらっしゃい」と答えることで、相手の誓いを受け入れて無事に帰ってくることを祈る意味があると語ります。

さらに、あいさつを通して相手を思う気持ちを伝え合うなかには、互いの絆や自分の居場所を感じられる面があると考察します。

「僕の妻に『いってきます』と言うと、妻は『いってらっしゃい』と言ってくれる。妻は僕が戻ることを知ってくれています。人との別れ際に言うことで、再会を思い浮かべることもできます」

日本人が無意識に口にしている言葉の深い意味を汲み取り、素晴らしいあいさつだと心酔するオレリアンさん。その洞察は反響を呼び、4万件を超える“いいね”が集まりました。

コメント欄には、改めて言葉の意味に気づかせてくれた感謝のほか、「いつものなにげない言葉は心と願いが込められていたのですね 改めて短い言葉に込めた心の願いの思いを感じました」「なにげに使ってるけど、意識して言葉にせねばと思いました」「日本人よりも日本語を理解していますね」「前世は日本人だったのか!? なんでこんなにわかってるんだ」「日本人よりよくご存じですね。心にしみます」など、多くの声が寄せられています。

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