【マイラーズC/データ攻略】ソウルラッシュとセリフォスの「66 or 0%」 2強の片方に浮上する“バッサリ消し”の選択肢

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今週は京都競馬場でマイラーズC(芝1600m)が行われる。安田記念の前哨戦として施行される一戦。過去にはシュネルマイスター、インディチャンプがここをステップに本番でも好走をはたした。

ここでは、過去10年から京都開催の2012~20、23年をピックアップ。セリフォスソウルラッシュにフォーカスしたデータを取り上げる。

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■セリフォスに「3.0.1.2」の追い風

2歳時からマイル路線のトップグループに君臨。メンバー中唯一のGI馬として前哨戦に参戦するのがセリフォスだ。昨秋以降は2度の掲示板外と、全盛期との比較でピークアウトも囁かれる同馬。半信半疑の声にいとまがないが、そんな不安を吹き飛ばす以下データをお伝えしたい。

・前年にGI連対歴がある5歳馬【3.0.1.2】

6頭中4頭が馬券内と高い好走率。前述の過去10年データにおいて、5歳馬が5勝と好相性を誇るレース性質とGI好走馬の上位進出が目立つ傾向との掛け算で生まれた好走データだ。

陣営から仕上がり途上の声が聞かれるセリフォス。おそらく今回は1番人気でも単勝オッズ3倍以上、ソウルラッシュに次ぐ2番人気も考えられるがデータ上は決して悪くない。前に壁が作れず、外々を回す展開になってしまった2走前のマイルチャンピオンシップもソウルラッシュとは0秒4差。当時と枠順がほぼ正反対となるここならリベンジ走への期待が高まる。

■ソウルラッシュに【0.1.1.22】の鬼門データ

セリフォスとは対照的に“0%データ”に該当してしまったのがソウルラッシュだ。過去に2度参戦した本レースは1、3着。昨年のマイルチャンピオンシップ2着とGI好走歴がある舞台替わりで負けられない一戦との見方もあるが、今回は年齢に関する不安要素が浮上してしまう。

・年齢6歳の関西馬【0.1.1.22】

勝ち馬ゼロの“0%データ”に抵触。このなかには1番人気に支持されていたフィエロや単勝オッズひと桁台のテイエムタイホーもいたが、いずれも勝利は叶わなかった。キャリア・賞金的にも次走安田記念が濃厚ということで、古豪関西馬は本番への余力残しで臨むことが多いとの推測から生まれたデータと言えるだろう。

今回この馬が引き当てたのは7枠14番。内枠からロスなく運んで上位争いを演じた昨秋とは異なるシチュエーションだ。時に極端なイン有利を生み出す開幕週の京都芝。その馬場コンディションになってしまった際の差し損ねは想定したほうが良さそうだ。

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著者プロフィール

田原基成(たはらもとなり)●競馬評論家
競馬予想の魅力を世に発信し続ける「競馬ストーリーテラー」。予想に対して謎ときに近い魅力を感じており、ローテーション・血統の分野にて競馬本を執筆。現在はUMAJIN内「競馬サロン」にてコラム【競馬評論家・田原基成のいま身につけるべき予想の視点】 執筆中。『SPREAD』ではデータ分析から読み取れる背景を紐解き、「データの裏側にある競馬の本質」を伝えていく。

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