昨年女王争った“日本ツアー代表”2人が上々発進 強行日程も元気にプレー「お腹が空いた(笑)」

日本ツアーから参戦している山下美夢有(左)と岩井明愛(撮影:南しずか)

<シェブロン選手権 初日◇18日◇ザ・クラブ at カールトン・ウッズ(米テキサス州)◇6889ヤード・パー72>

『3月18日時点の世界ランキング40位以内』の資格で出場権を得た“日本ツアー代表”の2人は、今季最初のメジャー大会でそろって予選通過圏内で初日を終えた。

午前組でプレーした岩井明愛は、後半の5番まで2オーバーと苦戦していたが終盤にチャージ。6、7番で連続バーディを奪うと、最終9番では残り121ヤードのセカンドショットをピッチングウェッジで2メートルにつけ、そのチャンスを生かした。「最初は少し緊張していたので、耐えるゴルフだった。後半から体が動くようになってきて、気持ち的にも落ち着いてきました」。尻上がりで終えることができ、納得の表情も浮かべる。

「海外の試合に出ると、ちょっと緊張する。疲れますね」とも話したが、1日ラウンドをしたことで、午後組の明日は気持ち的にも楽になりそうだ。「もっと攻めるプレーができればいいですし、自分らしいプレーができたらいいなと思います」と、1アンダー・18位タイから6アンダーのトップを追いかける。

一方、山下美夢有は前半の4番、8番でバーディを奪い伸ばしたが、後半の14番までに3ボギー(1バーディ)と落とし、イーブンパー・31位タイで初日を終えた。ただ4番、8番、13番と4つあるパー5のうち3つでスコアを伸ばせたことは「作戦通り」と話す。悔やむのは「ティグラウンドも前に出ていて、パー4もショートアイアンとかで(2打目を)打てる回数も多かったのにバーディが取れなかった」という点。伸ばしあぐねた、という印象も残る。

晴れ間も見えた午後組は、暑さとの戦いもあった。だが、事前に現地が30度を超えるという情報を持っていたため、氷のうや塩分補給のタブレットを持参した暑さ対策が生きた。「完璧ではないんですけど、とりあえずイーブンパーでなんとか回れたので、しっかり予選通過できるように頑張りたい」。穏やかな天候になることも予想される午前組で、アンダー圏内を目指していく。

2人とも先週の日曜日まで熊本で行われていた国内ツアー「KKT杯バンテリンレディス」で上位争いを繰り広げ、即渡米という強行日程を組んだ。だが、「めっちゃお腹が空いた(笑)。体力的にはまったく問題がないので、ラウンド中もしっかり食べたい」(岩井)、「時差ボケも慣れてきて、だいぶよくなってるかなと思います」(山下)と、体調面に問題がないことを強調する姿は頼もしい。

昨年の日本ツアー年間女王を争った2人が、海外メジャーでさらに大暴れする姿に期待したい。(文・間宮輝憲)

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