ブルガリアのユーロ導入、数カ月後ずれも=中銀総裁

[ベオグラード 18日 ロイター] - ブルガリア中央銀行のラデフ総裁は18日、同国が2025年1月の実現を目指している通貨ユーロ導入について、欧州中央銀行(ECB)の掲げるインフレ目標を今年6月に達成できなければ、数カ月遅れるとの見通しを明らかにした。国営ブルガリア通信(BTA)に述べた。

ラデフ氏は「6月にインフレの基準を満たせず、24年のそれより遅い時期の達成となれば、25年のユーロ圏加入は1月1日よりも後ずれする。現時点ではこれが可能性の高いシナリオだ」と説明した。

ECBは6月、ユーロ導入を希望する国々が要件を満たしているかどうかを2年に1度評価する「コンバージェンス・リポート(収れん報告書)」を公表する。ブルガリアは3月時点のインフレ率が前年比3.5%に低下したものの、必要な水準に届かない可能性がある。

導入には、ユーロ圏で最もインフレ率が低い3カ国の値を1.5ポイント上回る水準までにとどめる必要がある。

ラデフ氏は「財政政策は景気循環の波を抑え、言い換えればインフレ抑制的であるべきだが、現時点ではそうではない」と述べた。

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